【高齢夫婦刺傷】連日捜査が続く中で被害者の関係者が当時の状況を語る…専門家の見方は?(静岡・掛川市)
Daiichi-TV(静岡第一テレビ)
(島田 悠以 記者) 「午前10時前です。事件から2日が経った。きょうも鑑識作業が行われています」 高齢夫婦が切り付けられた現場では、20日も警察の捜査が続いていました。この事件は、18日午後5時過ぎ、掛川市国安の住宅で、「両親が知らない人に刃物で切り付けられた」などと同じ敷地内に住む娘から消防に通報がありました。警察によりますと、81歳の夫と78歳の妻が、侵入してきた男に切り付けられ、顔や腕など複数か所に切り傷などを負いました。現場からは凶器とみられる刃物が発見されていますが、金品の被害は確認されていないということです。 私たちは事件後に被害者と話したという関係者から、当時の詳しい状況を聞くことができました。最初に切り付けられたのは78歳の妻の方だったといいます。 (被害者の関係者) 「インタホーンが鳴ったので●●が玄関のドアを開けました。人影がなかったので外をのぞくと、脇の方から犯人が目の前に現れたそうです」 そして、78歳の妻は犯人に顔や胸を殴られ、さらに両腕を切られたということです。 (被害者の関係者) 「犯人ともみ合っているところに娘が帰ってきて3人でもみ合いとなりました。そして悲鳴に気づいた●●が家の奥から出てくると、頭を切られました」 81歳の夫も切りつけられましたが、家に入りこもうとする犯人を何とか外に押しだしたそうです。 (被害者の関係者) 「犯人はサンダルを履いていましたが、押し問答している間に脱げて、裸足で逃走しました。途中、転んで、凶器を捨てたのではないでしょうか」 警察によると男の特徴は、細身で、年齢は20から30歳くらい、身長は175から180センチくらいで上下黒っぽい服を着ていたとみられます。事件から2日たっても犯人が捕まらない状況に近隣住民は…。 (付近の住民) Q.警察が聞き込みに来ましたか? 「不審な人はいなかったか物音、声は聞かなったかなど聞かれましたけど、この辺でそういう事件であまりないのでびっくりしました。とにかく鍵は家中締めるようとにしてる。みんな、不安に思っていると思います」 警察は19日、事件現場周辺で検問を実施し情報提供を求めたほか、現場では20日も鑑識作業を続けていて、逃げた男の足取りを捜査しています。 インターホンを鳴らして被害者をおびき出したとみられる今回の犯行。元埼玉県警・捜査一課の刑事佐々木成美さんは計画的な犯行だったと推測しています。 (元埼玉県警 捜査一課 刑事 佐々木 成美さん) 「計画的な犯行か無計画な犯行かと言われれば、計画的な犯行ですね」「凶器を高齢者2人に向けるという計画の上でインターホンを押したことは計画的な犯行です」 その一方で犯人は犯罪に慣れていない可能性があると指摘します。 (元埼玉県警 捜査一課 刑事 佐々木 成美さん) 「犯罪に手慣れている者であれば」「どうやって逃げるのか、ということを考えた時に、まずどうやってバレないかという事を考える。明るい時間を狙うというのは、何かしら犯行に慣れた者ではないという可能性はあると思う」 ここ最近、首都圏ではいわゆる闇バイトによる強盗事件が相次いでいますが、佐々木さんは、今回の事件が“闇バイト”と関連している可能性は限りなく低いとみています。 (元埼玉県警 捜査一課 刑事 佐々木 成美さん) 「(闇バイトは)複数犯という事が十分にある」「容疑者は多分被害者に対して、金品を脅し取るような言動は無かったという事だと思うんですよね」「実際闇バイトにかかる広域強盗事件は金品を脅しとる目的で凶器を使用する金爆するこういった犯行形態になりますので、そこが今回の事件とは相違点がある」 玄関付近で襲われたとみられる今回の事件。同じような被害に遭わないために、私たちができる防犯対策はあるのでしょうか。 (元埼玉県警 捜査一課 刑事 佐々木 成美さん) 「インターホンにおいては、最新のインターホンを是非多くの家庭に取り付けてもらいたいと思っています」「録画機能付きのインターホンは必須だと思っていますし、他にもボイスチェンジャーで声を変えたり」「あとは、録画している角度が狭い視野ではなくて170度撮れている物も」「170度撮れるわけですよね」「宅配を持ってくるんですが、周りに複数人隠れていたりとか、宅配業者なのに車が止まっていないとかいろいろな情報をキャッチできるということはある」