意外と目立つアルミホイールのガリキズ、目立たせない最善の補修テクニックとは?
ちょっと油断したがために、ホイールを縁石にぶつけてしまいホイールリム付近にガリキズ付いてしまった…。修理工場に出すとけっこうな修理費がかかってしまうだけに、DIY作業でこのキズを直してみたい。もちろん、キズの程度にもよるのだが、ある程度のガリキズならばピンポイントでの塗装が有効。覚えて損のない手順をご紹介しよう! 【画像】アルミホイールのガリキズの補修テクニック
アルミのキズは放置厳禁、油断するとすぐに腐食してしまう
アルミは腐食しないと思っている人が多いが、じつはキズついたまま放っておくとあっさりと腐食してしまう。アルミホイールは特殊な表面処理によって腐食しにくくしているだけで、その保護皮膜が剥がれれば無防備になってしまうからだ。 ただ、腐食といっても鉄のように茶色くはならない。白い粉を吹いた状態になって艶がなくなり、クリーナーで磨いたぐらいでは元には戻らず、腐食跡が黒いシミになって残ってしまう。 アルミホイールは美観が大事。こんな状態になってしまうとどうしても目立ってしまう。 状態が悪くなるほどに手間が余計にかかってしまうだけに、ガリッとやってしまった時は、なるべく早く補修したい。初期の段階なら部分補修でほぼ元通りに修復可能だ。
アルミホイールのガリキズをパテを使用して補修~作業手順~
(以下、作業手順の解説写真は本体サイトに掲載されています) ────────── ステップ1:キズ溝に溜まった汚れを落とし突起を削り落として形を整える ────────── ◆えぐれたキズを放っておくとその部分から腐食が進行するため、なるべく早く補修したい。 ◆キズ溝には擦れた時の削りカスや異物が詰まっている。日数が経過したものだと腐食が始まっていることもある。まず、金属ブラシでそのような異物を削り落とす。 ◆おおまかな汚れや削りカスを取り除いた状態。 ◆#400前後のサンドペーパーで磨いて、R形状からはみ出してしまっている突起を大まかに削り落とす。 ◆キズ部分は凹凸なくかなりフラットな状態となった。 ────────── ステップ2:脱脂したあとに、マスキングテープでリム端の受けを形成 ────────── ◆乾いたきれいなウエスにシリコンオフをたっぷり染み込ませる。 ◆爪を立てるようにしてキズ溝の底までムラなく拭いて汚れや油分、削りカスを取り除く。 ◆キズの周囲に付着している汚れもキッチリ拭き取る。 ◆マスキングテープの粘着面をリム側に向けてピンと広げて持ち、リムとタイヤの隙間に押し込む。 ◆ヘラで擦り付けるようにしてリム端に貼り付けることで、リム形状に合致する仕切り板に仕立てる。 ────────── ステップ3:エポキシアルミパテを規定分量で混ぜ合わせる ────────── ◆硬化剤で固める補修剤は使用時、主材と硬化剤の混合比率を正確に計る必要がある。このため、GM-8300には専用の混合プレートが付属する。 ◆付属のヘラで、その混合プレートの計量カップ大を満たせる量の主剤を取り出す。 ◆ヘラ側面の直線面で計量カップ上面を擦ってすりきり一杯にする。 ◆同様に計量カップ小に硬化剤をすりきり1杯分取り出す。 ◆主材と硬化剤を混合プレートに移動し、色ムラがなくなるまで混ぜ合わせる。 ◆この際、エアが混ざらないよう「すり潰す」感じに混ぜるのがコツ。 ────────── ステップ4:キズ溝の奥まで確実に塗り込む ────────── ◆補修剤を棒状に均し、パレットからこそげ取るようにしてヘラ先に均一に付着させる。 ◆キズ溝の底までパテが十分入り込むよう、力を入れてしごくような感じに塗り付ける。 ◆ヘラを立てぎみに保持し、リム端と面一になるようヘラ先の直線面でなでるようにして形を整える。 ────────── ステップ5:段差を削り落とし、研磨して形を整える ────────── ◆1~2時間放置して十分硬化したらマスキングテープを取り外す。 ◆カッターの刃を寝かせるように持ち、スライドさせるようにして大きな出っぱりを削り取る。 ◆目的はあくまで粗削り。凹凸が削れてほぼ平らになればOK。これで以後のやすりがけがラクになる。 ◆小型の棒やすりで凹凸を削り取りつつ、リム形状に合わせて形を整える。 ◆#400のサンドペーパーで周囲となだらかに繋がるよう研磨する。 ────────── ステップ6:タイヤビートをマスキングして、足付けをする ────────── ◆補修面とその周囲に付着した汚れや油分、削りカスをシリコンオフで拭いて取り除く。 ◆曲面用マスキングテープを用意し、リムとビートの隙間に押し込みながらビート面に貼っていく。 ◆補修面から10cmほど広めに貼り付け、幅広マスキングテープをビートに貼ったマスキングに重ね貼りしてカバー範囲を広げる。 ◆補修面よりひと回り広めの範囲を#1000で研磨して足付けする。 ────────── ステップ7:プラサフで下地を整え、同色で塗装する ────────── ◆エアブラシの塗料カップにプラサフを投入する。ガンと同様40~60%の希釈率でOKだ。 ◆地肌が露出した面をピンポイントで狙ってプラサフを薄く塗り重ねていく。 ◆乾燥したら#1000で空研ぎしてなめらかに整える。 ◆プラサフ面をピンポイントで狙いつつ色をのせていく。 ◆プラサフの塗布面より一回り広めに、均等に色が出たら一段落。 ◆エアブラシを洗浄してクリアに切り替え、色をのせた面のさらに一回り広めに、艶がでるまで塗布して完成。 ◆ほぼ目立つキズはなくなった。これで完成!
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オートメカニック編集部