脳卒中「すぐ救急車呼ぶ」76% 厚労省「迷う人への周知重要」
身近な人が朝起きて脳卒中や心筋梗塞の初期症状が現れた場合「すぐに救急車を呼ぶ」と答えた人は76%にとどまるという世論調査結果を内閣府が8日、発表した。厚生労働省の担当者は「慎重になって悩む人も多い。119番を迷う人への相談ダイヤルなどの周知も重要だ」と述べた。 脳卒中は片側の手足の動かしにくさや話しにくさ、心筋梗塞は胸の痛みや呼吸の苦しさが主な初期症状。一刻も早い受診が死亡や後遺症の減少につながるが「午前中は様子をみてから救急車を呼ぶ」との回答が10%、「(本人が)我慢できなくなったら呼ぶ」が5%だった。 「すぐに救急車を呼ぶ」以外の回答をした人の主な理由(複数回答可)は「症状が改善するかどうか様子を見てから判断したい」(66%)、「緊急性があるかどうか分からない」(51%)など。 「現代の日本社会が脳卒中発症後も働き続けられる環境だと思うか」との質問には、77%が「そう思わない」と回答した。
調査は7月25日~9月1日に実施。18歳以上の全国3千人に調査票を郵送し、1656人が回答した。