ノリス、フェルスタッペンに敗れ唇噛む「間違いなく、今日は僕たちのマシンが最速だった」
マクラーレンのランド・ノリスは、F1スペインGPを2位フィニッシュ。ールポジションを勝利につなげられなかったことに悔しさをにじませた。 【リザルト】F1第10戦スペインGP:決勝結果 ノリスはまた、レッドブルのマックス・フェルスタッペンを2.2秒差まで追い詰めたマクラーレンが”最も速いクルマ”を持っていたと主張した。 ノリスはポールポジションからレースをスタートしたものの、2番グリッドのフェルスタッペンよりも蹴り出しが遅れ、ターン1までにインに入られてしまった。 さらに4番グリッドからスタートし、2台のスリップストリームを使ったジョージ・ラッセル(メルセデス)がターン1で大外刈り。一気に首位に浮上したことで、ノリスは3番手に後退してしまった。 フェルスタッペンが3周目までにラッセルをパスして首位に浮上したのに対し、ノリスは最初のスティントをラッセルの後ろで過ごした。第1スティントを伸ばしたノリスは、タイヤの違いも活用しメルセデス勢を攻略したものの、その間にフェルスタッペンが築いたリードを削りきれず、ノリスは2位に終わった。 レースのキモとなったスタートについて、ノリスは『Sky Sports F1』に次のように語った。 「実際スタートが悪かったわけじゃないんだ。2メートルくらいでマックスが来て、僕は彼をカバーできなかった。それで終わり。ジョージに関しては、うまくスリップストリームを使っていた」 「マシンのダウンフォースはどんどん増えているから、ある意味ドラッグも大きくなっている。ジョージは僕たちふたりをスリップストリームで抜いていった。僕が抑えにいったとしても、ジョージはマックスより前に出ていただろう」 「それがクレイジーなところだ。できることはやった。最高のスタートではなかった。でも悪いスタートではなかったと思う」 ノリスはここのところコンスタントに表彰台を獲得しており、ドライバーズランキングでは2番手に浮上した。これは彼のキャリアハイでもあるが、ポイントリーダーのフェルスタッペンに敗れたことへの苛立ちがそれをかき消した。 「順位なんてどうでもいい。僕が気にしているのは、今日その差が広がったことだ。だからフラストレーションが溜まっているんだ。僕はただレースに負けただけじゃない。マックスに負けたんだ。彼はチャンピオンシップのリーダーだからね」 一方で、ノリスは初勝利を挙げたマイアミGP以降の2ヵ月間で見せているペースから、マクラーレンのパフォーマンス向上を確信した。 グリッドで最速のマシンではないかという質問に、ノリスは「今日に関してはそうだね」と答えた。 「昨日(予選)に関しては100%、レッドブルのほうが速かった。みんなが何と言おうと関係ない」 「今日は、僕らが一番速かった。事実だ。だからチームはそれ(勝利)にふさわしい」 「コース上では僕たちが一番速かったと思う。最初から最後まで、僕らが一番速かった。オーバーテイクや乱気流のせいで、今日は優勝を逃してしまった。だから十分な仕事ができなかった。単純なことだ」 開幕10戦を終えて、フェルスタッペンとノリスの差は69ポイントとなっている。今季のタイトル獲得は可能かという質問に、ノリスは次のように答えた。 「毎週末こんな感じだとしたら、僕にはもっと何かが必要だ」 「マックスが2位にならないように、あるいは彼が今やっているような活躍をしないようにしなければならないけど、彼はいい仕事をしている。だから彼のミスは期待できない」 「必要なものは揃っていると思う。僕には必要なものがあるし、チームには必要なものがある。チームとして、僕らはいいクルマを持っていると思う。まだ改善すべき点はあるし、できる自信はある。今日は勝つチャンスがあった」 「僕たちがベストなパッケージを持っているかどうかや、どんな疑問点があったかに関係なく、僕たちはレースに勝たなければならなかったし、勝てなかった。僕たちはこういうチャンスを逃すわけにはいかないんだ」
Ewan Gale