民主派に最高禁錮10年 政権転覆共謀、45人に量刑 香港
【香港時事】香港高等法院(高裁)は19日、民主派47人が香港国家安全維持法(国安法)の国家政権転覆共謀罪に問われた事件で、有罪となった45人に対し、禁錮10年から4年2月の量刑をそれぞれ言い渡した。 2020年6月に施行された同法関連で最大規模の裁判となった。 裁判にかけられたのは、20年9月に予定された立法会(議会)選挙に向け、民主派が同年7月に候補者調整の目的で実施した「予備選」の関係者。立法会選で過半数議席を獲得して政府予算案の否決を繰り返し、政府トップの行政長官を辞任に追い込もうとしたとして、21年2月に起訴された。 被告のうち31人は罪を認め、高等法院は今年5月、否認した残る16人について、14人を有罪、2人を無罪とした。禁錮10年が宣告されたのは、14年の民主派による大規模デモ「雨傘運動」発起人で、予備選を主導した戴耀廷氏。罪を認めた中には服役中の民主活動家、黄之鋒氏も含まれ、同氏には禁錮4年8月が言い渡された。 立法会選は21年12月に延期され、親中派が圧勝。民主派は香港返還後の選挙で初めて議席ゼロとなった。