「ビットとアトム」、ネットに偏重する経済への警鐘
中国はアトムに賭けた
中国はアトムに賭けることを選択した。習近平国家主席が掲げた「中国製造2025」計画は技術投資を中心に据えている。習主席は、中国のトップの頭脳を軍事技術を最優先にして、ハードテクノロジーに取り組むよう求めている。しかし、彼がその技術者たちにイノベーションを命じることができるかは未知数だ。 ここでの予測はこうだ。未来の強固な経済は、ビットとアトムの両方に資本を配分するだろう。ドイツ、日本、韓国はその製造業で知られているが、ビットよりもアトムに偏っている。これらの国々の未来は、ビットとアトムの両方にかかっている。アメリカはビットに偏りすぎており、現在その修正を試みているところだ。インドは豊富なビットの才能を持つが、道路や鉄道の整備に力を入れてバランスを取りつつある。ASEANの強みは、バランスのとれたエコシステムだ。シンガポールはビットとアトムの両方に優れる模範的な国だ。将来繁栄する国は、ビットとアトムの両方で卓越することに長けているはずだ。摩擦のないグローバル貿易に頼って、どちらか一方の強みだけでやっていける国は存在しない。
Rich Karlgaard