シーズンオフの阪神巨人戦の行方 掛布氏が分析
■補強では阪神が惨敗?巨人との比較 来季の先発の顔ぶれを予想すると、能見、藤波、メッセンジャーに続く4番手、5番手の先発が空席だ。考え方を変えれば、榎田、秋山、歳内らの若手及び、復活を目指す左腕の岩田らにチャンスが出てきたわけだが、計算は立たない。水を漏らさぬ補強をした巨人とは対照的に、阪神の補強に関してはプラスよりも失ったマイナスの面が気になる。 「スターターが野球を作る」のが、阪神の野球ならば、その大前提に不安を残した。せっかくの韓国のナンバーワンストッパーが、宝の持ち腐れになる危険性もある。 ■打線再建が掛布氏の仕事 そう考えると、どれだけ打線で、その不安な投手陣をカバーできるかという、もうひとつの来季の戦いにおけるポイントが浮かび上がってくる。明日につながる若手野手を、そこに送り込むのが、私の来季の仕事だ。オフのストーブリーグの行方を見ながら、私は、またチームが抱えた重たい課題を考えざるを得なかった。ここ2、3年で巨人が変わったように阪神も変わらなければならないのである。 (文責・掛布雅之/評論家/構成・本郷陽一)