リニア新幹線工事 大鹿村で最大4年遅れ 住民悲痛…「簡単に言うと、工事現場の中で暮らしている」【長野・大鹿村】
JR東海はリニア中央新幹線の工事について、大鹿村での工期が最大で4年遅れに見込みだと明らかにしました。住民は憤りの声をあげています。 ■JR東海中央新幹線建設部(長野県担当)・古谷佳久 担当部長 「これまで説明をしていた計画からトンネル掘削で約2年半から3年の遅れに。路盤工を含めた土木工事の完了では約3年から4年遅れとなります。大変申し訳ない思いでございます」 4日夜、大鹿村で開かれたJR東海の住民説明会。これまで村内のリニア中央新幹線の工事は2026年中に完了するとしていました。 しかし二つある工区はそれぞれ2029年と2030年の夏ごろにずれ込む見通しに。 想定よりも地質がもろかったことや、建設業界の人材不足で作業員が確保できないことを理由にあげました。 地元住民は…。 ■大鹿村の住民 「すれ違う(工事用)ダンプの数をカウントしているんですけど、1分間に2台くらいの割合ですれ違うんですよ。いつまで続くんだろうっていうふうに心配にはなります。簡単に言うと、工事現場の中で暮らしているみたいな感じ」 事業の長期的な計画も立たないといいます。 ■旅館経営者 「投資計画だとか、あとは跡継ぎを家に戻していいのかとか、JR東海の人たちにはわからないような、地域ならではの、こういう山の中の地域ならではの事情がありますから」 ダンプが行き交う中、コロナ禍以上に売り上げが落ちている観光施設もあるといいます。 ■旅館経営者 「2年半とか4年遅れるんであれば、4年耐えられるだけの短期的な施策と、長期にわたって友好関係がつないでいけるような事業施策を並行してやっていく方がやってもらうことを望んでいますし」 飯田市の県駅の建設工事も工期が遅れる見通しで、JR東海は来月、地元住民に説明したいとしています。