ドクターイエロー、オレンジのコスモスと一瞬の競演 尼崎・武庫川河川敷で550万本見頃
長く続いた暑さも落ち着き爽やかな秋晴れが続く中、兵庫県尼崎市常松2と西昆陽4にまたがる武庫川河川敷の「武庫川髭(ひげ)の渡しコスモス園」で、オレンジ色のキバナコスモスなど約550万本が見頃を迎えている。5日には、運行終了が決まっている東海道・山陽新幹線の点検用車両「ドクターイエロー」が花畑の向こうを通過する場面もあり、同系色の競演に写真愛好家らが夢中でシャッターを切った。(吉田敦史) 【写真】オレンジ色の花が一面に広がるコスモス畑 阪神・淡路大震災後、不法投棄などで荒れていた河川敷を花で彩ろうと、地元のボランティア団体「髭の渡し花咲き会」などが2003年から栽培を続ける。 昨年は見頃までに草丈が伸びすぎたため、今年は例年8月下旬に行う種まきを9月7、9日に遅らせ、開園も昨年より7日遅い10月28日となった。現在はキバナコスモスが満開で、ピンクや白の品種「センセーション」も間もなく満開を迎えそうだという。 ドクターイエローはJR東海の車両が25年1月、JR西日本の車両が27年以降に引退予定。運行時刻は非公表ながら、11月5日昼過ぎに上り線を通るという見立ての下、朝からたくさんの三脚がコスモス畑に沿って並んだ。 黄色い車両の通過は突然にして一瞬。無数のシャッター音の直後、不意を突かれた撮影者らのため息も相次いだ。画角や露出設定を変えた6台のカメラを同期させて撮影した写真家の男性(54)=大阪市此花区=は「めったに撮れない特別な風景。帰ってデータを確認するのが楽しみ」と話した。 コスモス畑の見頃は11月中旬まで。午前9時~午後4時は臨時駐車場あり(利用協力金500円)。尼崎市公園計画・21世紀の森担当TEL06・6489・6530