カフェのパスタセット「1500円」って高すぎませんか? 原価いくらなんでしょうか?「自分で作ったら安いのに」と感じてしまいます…
さまざまなものが値上がりし続けていますが、私たちが「高い」と感じるもののひとつに外食があります。例えば、カフェでパスタセットを注文し、パスタ・サラダ・ドリンクがついて1500円だとしたら、それを高いと感じる人もいるでしょう。 ここでは、カフェメニューのおおよその原価やカフェで食事をすることの費用対効果を考えてみます。
外食は高い? カフェのパスタセットの原価はいくらくらい?
外食における原価は、材料費のことです。例えば、パスタやサラダなら調理に必要な食材、ドリンクなら仕入れ値が原価となります。飲食店はメニューの原価を抑えれば、その分だけ利益が増えるというわけです。 メニューの材料費を原価といい、販売価格に対する原価の割合を原価率といいます。一般的に飲食店経営の原価率は30%が基準とされていますが、カフェの場合は20~25%程度が目安になっているようです。しかし、全てが基準通りというわけではありません。次のメニュー例を見てみましょう。 ・900円のパスタ単品の場合 販売価格:900円 原価:250円 原価率:27.78% ・1500円のパスタセット(パスタ・サラダ・ドリンク)の場合 販売価格:1500円 原価:800円 原価率:53.33% このようにメニューによって原価率はさまざまであり、お店はそれぞれの原価率を考え、バランスをとっています。
原価率はセット全体で考えられている
一般的に、原価率はフードよりもドリンクの方が低い傾向にあります。原価率が低いということは、利益率が高いことを意味します。つまり、カフェはドリンクで利益を確保できれば、その分フードに原価を回すことができるわけです。よく行くカフェで、セットでもおいしいパスタが食べられるということであれば、良い食材が使われている可能性が高いでしょう。
人件費や店舗費を考えると、費用対効果は高い?
パスタセットそのものの値段ばかりに目が行きがちですが、カフェはメニューを提供するだけでなく、さまざまなサービスを提供しています。 もし自宅でパスタやサラダを作り、ドリンクをつけるとしたら、買い物に行く時間や調理にかける作業、食後の洗い物など、さまざまな手間がかかります。カフェで食事をする場合、従業員がキッチンで食事を準備し、注文したメニューは従業員が運んできます。食事が終わると、従業員が皿を下げ、食器を洗ってくれるでしょう。 さらに、カフェでは家賃や水道光熱費もかかっています。店のコンセプトや立地条件が考慮された店舗に加え、店内を快適にするためにエアコンを長時間稼働させて温度調節をしています。また、カフェではスマートフォンやタブレットを利用するお客さんも多いため、Wi-Fiなどの通信環境の整備も必要です。 ほかにも、おしぼりやナプキン、トイレットペーパーなどの消耗品にもさまざまな費用がかかります。これらが全て「1500円」のパスタセットに含まれていると考えると、コスパは悪くないと思えるのではないでしょうか。
パスタセット「1500円」には各種サービスが含まれている
パスタセットが1500円だとすると、その価格にはフードや飲み物そのものだけでなく、調理や洗い物などの各種サービス、場所代や居心地の良さなども含まれています。 原価だけを見れば、自宅で調理した方がコストパフォーマンスは高いように思えるかもしれませんが、総合的に見れば、カフェでパスタセットを注文することは決して損をしているわけではないと思えるはずです。 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部