ロシア、濃縮ウランの対米輸出を禁止 報復措置
[モスクワ 15日 ロイター] - ロシア政府は15日、米国によるロシア産ウラン禁輸措置への報復として、米国への濃縮ウラン輸出を禁止したと発表した。 米国の原子力発電所が昨年使用した濃縮ウランの25%はロシア産で、供給リスクが生じる恐れがある。 米政府は今年8月、ロシア産ウランの輸入を禁止。ただ、供給が懸念される場合には2027年まで輸入が継続できるよう禁輸措置の免除を認めている。 ロシアはウラン生産で世界6位。ウラン濃縮能力では世界全体の約44%を占めている。昨年のロシア産ウランの輸出先は、米国と中国がトップで、次いで韓国とフランスだった。 プーチン大統領は9月11日の閣議で、西側の制裁に対する報復として、ウランとチタン、ニッケルの輸出制限を検討すべきだと述べていた。 今年1─7月の米国のロシア産濃縮ウラン輸入量は31万3050キログラムだった。 ロシア政府によると、輸出当局の認可を受けた企業は米国にウランを輸出できるという。