のりつくだ煮「アラ!」原料に陸上養殖のアオサノリ 徳島・海陽町の「海藻ラボ」と徳島文理大が連携
食品会社・ブンセン(兵庫県)は14日、主力商品ののりのつくだ煮「アラ!」の原料の一部に、海陽町のベンチャー企業・海藻ラボが徳島文理大と連携して陸上養殖している海藻アオサノリの使用を始めたと発表した。 バスケット西田優大選手や尾崎3兄弟ら続々排出、海陽町が熱い!! アラ! はシリーズ商品を含め全国で年間300万個が売れているロングセラー。主に海面養殖されたアオサノリを原料に使っている。海藻ラボのアオサノリの使用割合は非公表。 ブンセンによると、異物の混入が少ない陸上養殖は洗浄時間が短く、ノリへのダメージが最小限に抑えられるほか、収穫後すぐに低温乾燥でき、本来の滑らかな食感と豊かな香りが楽しめるという。 海藻ラボのアオサノリは、原料を厳選した「プレミアムアラ!」にも使用している。18日からは減塩タイプやシソ入りなど20種類以上の商品に広げる。 アオサノリは海水温の上昇や栄養塩の不足で全国的に生産量が減少し、陸上養殖に期待が集まっている。徳島文理大の山本博文教授が2016年に緑藻類成長因子「サルーシン」の化学合成に成功し、陸上養殖を可能にした。 海藻ラボはブンセンの子会社。18年から海陽町の県有施設に養殖・研究設備を整備し、徳島文理大と商品化を進めてきた。ブンセンの田中智樹社長は「陸上養殖は原料確保はもちろん、持続可能な生産やより良い商品の提供につながる。今後、商品への使用割合を高めていきたい」と話した。