関大が2大会連続の本大会へ ケガで主将不在も京産大に1秒59差で競り勝ち「3組までの結果が大きかった」/全日本大学駅伝関西地区選考会
◇全日本大学駅伝関西学連出場大学選考競技会(6月23日/大阪・ヤンマーフィールド長居) 2024全日本大学駅伝の出場校をチェック! 第56回全日本大学駅伝の関西学連出場大学選考競技会が6月23日、大阪・ヤンマーフィールド長居で行われ、関大が4時間9分06秒88の1位で2大会連続14回目の本大会出場を決めた。また、今大会では10月の出雲全日本大学選抜駅伝の選考も兼ねており、関大が9回目の出場を決めている。 関大は昨年の出雲駅伝と全日本大学駅伝で最長区間のアンカーを任された主将の坂東壮琉(4年)が仙腸関節炎で欠場。それでも「最善の準備ができた10人を送り出すことができました」(坂東)と好調の選手を揃えてレースに臨んだ。 1組では嶋田匠海(3年)が31分40秒53で3着、高村瑛太(1年)が32分13秒43で6着とまずまずのスタートを切る。 1位通過を大きく手繰り寄せたのが2組だ。この組には井手蒼人、大槻涼人、平野圭人の2年生トリオが出走。「集団の中盤辺りにつけて、ラスト2~3kmで出るプランでした」と井手が言うように集団の中でレースを進めると、8000m手前で3人が前に出る。 最初は大槻が独走態勢に入ったが、「同期なので、勝ちたい思いがありました」と残り600mで井手が逆転。井手が31分03秒22で1着を勝ち取ると、大槻、平野も続き、関大がトップ3を独占した。 関大は3組でも坂本亘生(4年)が31分43秒00で4着、岡村和真(2年)が31分46秒34で6着と堅実な走りを披露。貯金を保ったまま最終の4組につないだ。 「自分の走りができたら絶対に勝てるとわかっていたので、そういった意味では3組までの結果が大きかったと思います」と4組を走った谷村恒晟(3年)。大雨が降るコンディションとなった4組で30分18秒04で3着と快走する。 残りの2人は秋山翔太朗(3年)が30分42秒78で11着、芝秀介(3年)が31分08秒08で17着とやや苦戦したが、4組で追い上げた京産大と1秒59差でトップ通過となった。 「『自分が走れたら勝てた』とは言いたくなかったので、チームが強さを証明してくれて、キャプテンとして誇らしい限りです」と安堵した坂東。主将不在を感じさせない層の厚さを見せつけた。 昨年は出雲10位、全日本18位だった関大。坂東は昨年の出雲で自身のゴールシーンがテレビで映されなかったのが悔しかったそうで、「今年こそは出雲で関東の選手と戦いながら、しっかりゴールシーンも映してもらいたい。全日本も距離が長くなりますけど、夏にしっかり練習して戦っていきたいと思います」と意気込む。全国の舞台で関東勢とどこまで戦うことができるだろうか。 2位の京産大は全国最多となる4大会ぶり49回目の本戦出場。2年連続でトップ通過だった大経大が3位、立命大が4位で本戦への出場権を手にした。
馬場 遼/月刊陸上競技