ナムラクレア重賞5勝目!初G2制覇! テン乗りルメール騎手「G1勝てる」/阪神C
<阪神C>◇21日=京都◇G2◇3歳上◇芝1400メートル◇出走18頭 1番人気のナムラクレア(牝5、長谷川)が重賞5勝目を挙げた。テン乗りのクリストフ・ルメール騎手(45)に導かれ、後方の大外から豪快に差し切った。G2の壁を破り、来年3月30日中京の高松宮記念(G1、芝1200メートル)へ直行する見通し。長谷川浩大調教師(41)はJRA通算100勝目を重賞で飾った。 勢いが違った。残り300メートル地点では後方から2番手。ルメール騎手が手綱をしごくたびに、右前方にいた16頭をみるみる抜き去っていった。「G1を勝つことができると思う」。大外を突き抜けた5歳牝馬ナムラクレアが、あらためて女王たる資格を見せつけた。 新コンビでいくつもの壁を破った。G3・4勝もG2以上は未勝利。昨年8月のキーンランドCから1年4カ月近く白星に手が届いておらず、1400メートルでも勝利がなかった。そして厩舎にとってはJRA通算100勝目。長谷川師は「厩舎を引っ張ってもらっている存在。初めての騎乗で能力を引き出してもらえた」と名手をたたえた。 残る目標は過去8度挑戦してはね返されたG1のみだ。今後は2年連続2着の高松宮記念へ直行する見通し。鞍上は「すごくいい瞬発力。右回りで少し内へもたれたけど、大外へ出していい反応をしてくれた」と左回りへの適性も実感した。「ドウデュース世代」で間もなく6歳を迎えるが、年齢の障壁も怖くはない。トレーナーも「闘争心やフィジカルはまったく衰えていない。すごい馬」と愛馬を信頼する。来年春の戴冠へ、行く手を遮るものは見当たらない。【太田尚樹】 ◆ナムラクレア▽父 ミッキーアイル▽母 サンクイーン2(ストームキャット)▽牝5▽馬主 奈村睦弘▽調教師 長谷川浩大(栗東)▽生産者 谷川牧場(北海道浦河町)▽戦績 20戦6勝▽総獲得賞金 5億9290万6000円▽主な勝ち鞍 21年小倉2歳S、22年函館SS、23年シルクロードS、キーンランドC(以上G3)▽馬名の由来 冠名+女性名より ◆100勝 長谷川師が阪神Cをナムラクレアで勝利し、JRA通算100勝を達成した。現役146人目。1386戦目。重賞5勝。「年内に達成できてホッとしています。次の1勝に向けてスタッフとともにしっかりやっていきたいなと思います」と話した。