46歳独身、親と同居しており「実家」はそのまま相続する予定です。貯金は「100万円」で結婚の予定もないのですが、65歳まで働けば“老後の生活”は安泰でしょうか? 現在の年収は360万円です
「結婚はせず、このまま実家暮らしのつもりだけど、老後の生活はどうなるんだろう?」 実家で暮らす独身生活が続き、一定の年齢になると、ふと老後もこのままの生活を送れるのか、不安に感じる人もいるのではないでしょうか。 本記事では、実家を相続予定の46歳で独身の人が、仮に年収360万円で65歳まで働いた場合、年金で老後を安心して暮らしていけるのかシミュレーションします。また年金以外の老後資金対策についても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。 ▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
年収360万円で65歳まで働いたときの年金受給額は?
まず、年収360万円で65歳まで働いた場合の年金受給額から試算してみましょう。22歳から65歳まで43年間働き、年金受給開始時期を65歳と想定します。 まず、国民年金には20歳から加入し、40年間保険料を払ったとすれば、老齢基礎年金は満額の年81万6000円(令和6年度)受給できます。次に、厚生年金報酬比例部分の金額は2003年3月までと4月以降で計算方法が異なりますが、分かりやすくするため、2003年4月以降の「平均標準報酬×5.481÷1000×加入月数」の計算式のみを採用します。 年収360万円のため報酬月額は平均約30万円、65歳まで43年間働くと厚生年金加入月数は516ヶ月です。計算式に当てはめると、厚生年金報酬比例部分の受給額は「約30万円×5.481÷1000×516ヶ月」で約84万8000円と算出されます。 年金額合計は「老齢基礎年金81万6000円+厚生年金報酬比例部分約84万8000円」で約166万4000円となり、月額に直すと「166万4000円÷12ヶ月」で約13万8000円です。
65歳以降、実家を相続した単身者に必要な生活費は?
次に、総務省統計局が公表している2023年の家計調査年報をもとに、65歳以降の単身世帯に必要な生活費を確認しましょう。家計調査年報によると65歳以上の単身無職世帯の消費支出は図表1の通り、平均で月14万5430円です。社会保険料などの非消費支出1万2243円を加えると15万7673円となります。 図表1