写真：グルメ Watch

　サントリーグループは、使用済み食用油由来のバイオパラキシレンを用いて製造したペットボトルを一部商品に11月以降順次導入することを発表した。 【画像】使用済み食用油由来のバイオナフサからペットボトルへのサプライチェーン 　バイオパラキシレンで製造されたペットボトルは、従来の化石由来原料から製造したペットボトルに比べて大幅なCO2排出量削減に貢献でき、商品への導入は世界初となる。 　今回の同社商品への導入は280mL、285mLの飲料用ペットボトル約4500万本分にあたり、今後も拡大に向けて検討を進めていくという。 　ペットボトルの原料であるPET樹脂は、30％が「モノエチレングリコール」で、残りの70％は「テレフタル酸」で構成されている。「モノエチレングリコール」については、その原料を植物由来素材とし、2013年から「サントリー天然水」ブランドのペットボトルに導入開始するなど、バイオ化に取り組んできたが、今回はより多くの割合を占めるテレフタル酸（パラキシレン）について、使用済み食用油由来とし、実用化することに成功した。 　実現にあたっては、ENEOS・三菱商事などとの連携により、使用済み食用油由来のバイオナフサを調達し最終的にペットボトルとして製造するグローバルなサプライチェーンを構築した。バイオナフサは持続可能な航空燃料（SAF）の製造過程で連産品として製造されるため、今後、拡大が見込まれるSAF製造に伴い、バイオナフサのサプライチェーンの整備の重要性も増している。ステークホルダーとの協力のもと、バイオマス資源由来のペットボトルの量産化に向けたさらなる体制の構築を目指していくという。