明日開幕のJリーグは「トップ6」の混戦模様
2016年シーズンのJリーグが、明日27日に開幕する。J1は昨シーズンに続いて2ステージ制で行われ、最大で5チームが出場権を獲得するチャンピオンシップで年間王者を決める。 昨シーズンのファーストステージは浦和レッズが無敗優勝を達成。セカンドステージは夏場から調子を上げてきたサンフレッチェ広島が制し、年間総合勝ち点1位の座も獲得。シードされたチャンピオンシップ決勝で、下剋上を狙ってきたガンバ大阪を返り討ちにして美酒に酔った。 複雑でわかりづらいという批判を受けて、このオフにはチャンピオンシップの開催方式に「年間総合勝ち点の上位3チームにシード権を与える」という微調整が施された。それでも、ステージ優勝チームがチャンピオンシップ出場権を得る図式は変わらない。 6月25日まで行われるファーストステージを制し、年間王者争いへまず名乗りをあげるチームはどこか。 解説者の水沼貴史氏(元日本代表MF)は、昨シーズンのチャンピオンシップに出場した広島、G大阪、浦和の3チームに、積極的な補強に成功したFC東京、鹿島アントラーズ、川崎フロンターレが肉迫。その結果として「トップ6」が形成されたと指摘する。 「顔ぶれとしては昨シーズンの年間総合順位の上位6チームとなるけれども、たとえば7位だった横浜F・マリノスは戦力的な上積みが残念ながら見当たらないし、他のチームも同じような状況になっている。どこの国のリーグにも実力が抜きん出ている数チームが存在するなかで、今シーズンのJ1は『トップ6』がほぼ横一線という状態で、間違いなく大混戦になる」 追われる側のチャンピオンシップ出場組は、ピンポイントの補強で戦力アップを図った。 広島は得点ランク2位の21ゴールをあげたFWドウグラスの完全移籍での獲得に失敗したが、J2に降格した清水エスパルスから元ナイジェリア代表FWピーター・ウタカを期限付き移籍で獲得した。 G大阪はU‐21ブラジル代表で10番を背負った経験をもち、昨シーズンは横浜FMで活躍したFWアデミウソンを獲得。レフティーが不在だった前線には、同じく横浜FMから藤本淳吾が加入した。 引退した鈴木啓太を除く全選手が残留した浦和は、スロベニア代表のDFイリッチ、リオ五輪出場を決めたU‐23日本代表のキャプテンを務めるDF遠藤航らを補強。選手層をさらに厚くしている。 3チームそれぞれの完成具合を、前出の水沼氏は次のように見ている。