菊地吉正の【ロレックス通信 No.244】|やっぱりサブはアルミベゼルにノンデイトだね。歴代の雰囲気が残るRef.14060の魅力
そして07年になってようやく14060Mのムーヴメントもしっかりとクロノメーター認定を取得したものが標準搭載となり、その証として6時位置に「SUPERLATIVE CHRONOMETER OFFICIALLY CERTIFIED」と2行で表示されるようになる。さらにケースとブレスレットを繋ぐフラッシュフィットも分離型から一体型となり、以降、14060Mとサブマリーナーデイト、16610との違いはデイト機構が付いているかどうかだけとなった。 つまり、14060には大きく3種類が存在するというわけだ。そのため、もし14060を狙うのであれば、以下に書き出した3タイプの特徴について最低限知っておくことが重要だ。 [Ref.14060] 製造期間1989~2000年|Cal.3000(クロノメーター無し)|インデックス夜光は1999年頃までトリチウム(6時位置に「SWISS-T<25」表記)、それ以降「SWISS」→「SWISS MADE」へ|現在の中古実勢価格110~130万円台 [Ref.14060M] 製造期間2001~2006年|Cal.3010(クロノメーター無し)|インデックスはスーパールミノバ夜光|現在の中古実勢価格110~130万円台 [Ref.14060M] 製造期間2007~2011年|Cal.3010(クロノメーター有り)|インデックスはスーパールミノバ夜光|外装もブラッシュアップされる|現在の中古実勢価格130~160万円台
最後にポイントをひとつ。初期の14060を検討する場合は、インデックスの夜光素材がトリチウムかスーパールミノバかという点。トリチウムは経年変化で飴色になるため、時計好きには一目置かれる。ただトリチウムは1999年頃にスーパールミノバに変更されているためこの点は知っておいたほうがいいだろう。6時位置の目盛りに「SWISS-T<25」と表記されていればトリチウム、「SWISS」「SWISS MADE」はスーパールミノバだ。 また、14060Mの場合のクロノメーター認証の有無についてだが、ロレックスの場合は、クロノメーター認証を受けていないからといって精度が低いかというと、そんなことは決してないのでご安心を。 文◎菊地吉正(編集部)
菊地 吉正|パワーウオッチ、ロービートなど時計専門誌の発行人兼総編集長。時計ブランド「アウトライン」も展開。ロレックス通信連載