【英国】英、30年のガソリン車販売禁止巡り意見公募
英国政府は24日、ガソリン車とディーゼル車の新車販売の禁止を現行の2035年から30年に前倒しする計画を巡り、意見公募を開始した。この計画に向けた電気自動車(EV)の販売目標や、ハイブリッド車(HV)およびプラグイン・ハイブリッド車(PHV)の位置付けなどについて、自動車業界やEV充電業界の意見を募集する。 政府は30年以降に販売する新車の100%をゼロエミッション車(ZEV)とすることを自動車メーカーに義務付ける方針で、違反したメーカーには乗用車1台当たり1万5,000ポンド、商用車で9,000ポンドの罰金を科す。ただ、自動車業界からは、EV需要の低迷により目標達成の見込みは薄く、雇用喪失につながるとの懸念の声も上がっている。 政府は今回の意見公募について、「30年の目標の是非ではなく、その達成方法」が主眼と説明。具体的には、ZEV目標の達成条件の柔軟化、30~35年の移行期間中のHVやPHVの販売の可否、EV購入支援策の必要性などについて意見を求めるとしている。来年2月18日まで。 政府によると、日産自動車や欧米自動車大手ステランティスなど、国内自動車メーカーの3分の2以上はすでに30年までに新車販売を全てEVとすることを約束している。 英国では20年に当時のジョンソン政権が、ガソリン・ディーゼル車の新車販売を30年に禁止することを決めたが、スナク前政権が昨年9月に先送りを決定。今年7月に就任したスターマー首相は、30年に戻すことを公約に掲げていた。[環境ニュース]