静岡の名所をぐるり。東海道新幹線と在来線で巡る、「富士山」絶景ビュースポットの旅
東海道新幹線に乗って西へ向かう。三島を過ぎるころから、右手には富士山の麗姿が見えてくる。列車内は言うに及ばず、静岡県の東部から中部にかけての沿線各地には富士山のビュースポットが点在する。今回はJR東海が行っている「もれなく富士山キャンペーン」の中から興味深いプランを選んで実際に旅してみた。 【画像】世界最小の公共鉄道、ロムニー鉄道の車両をコピーしたSL
◆富士山ビューを満喫できる絶景ホテル
東海道新幹線「ひかり」「こだま」を静岡駅で下車。まずは、絶好の富士山ビュースポットと言われる「日本平ホテル」に行ってみる。静岡駅前から路線バスで40分(無料のシャトルバスあり)。ホテルのエントランスから中を真っすぐに進めば、正面のガラス張りの向こうに雄大な富士山、静岡の街並み、駿河湾、そして三保の松原という絶景が広がっている。「風景美術館」と呼ばれるゆえんだ。 予約して宿泊してもいいけれど、「もれなく富士山キャンペーン」の「ガーデンラウンジでのケーキセット」プラン(1人1200円)で訪れると手軽に、絶景を目の当たりにしながら優雅なひとときを楽しめる。
◆日本平ロープウェイに乗って久能山東照宮へ
くつろいだ後は、路線バスに乗って日本平ロープウェイ(バス停)へ(乗車時間5分)。ここから静岡鉄道の運営する日本平ロープウェイに乗る。 ロープウェイは、山麓から山頂まで往復するのが一般的なパターンだが、このロープウェイは、まず山頂から下っていくのが「正統的なルート」だ。かなり深い谷を見下ろしながら降りていくので足がすくむ。遠くを眺めると駿河湾の水面が輝いているので、そちらを見ている方が安心だ。
◆久能山東照宮での貴重な体験
5分乗って降りたところが久能山駅。徳川家康ゆかりの久能山東照宮がある。家康は死後(1616年)直ちに久能山東照宮に埋葬され、その1年後、霊の一部を日光東照宮に移し祭神としている。その久能山東照宮と日光東照宮を結ぶライン上には富士山が位置しているとは偶然とは思えない不思議なものを感じる。 国宝となっている社殿でお清めを行ったあとは、400年の歴史で、久能山東照宮の神職以外は足を踏み入れることができなかった「禁足地(鎮守の社)」に立ち入るプランがある。※完売となったため、申し込みは中止している ただし、気楽に歩けるような遊歩道ではなく、手すりなどはない登山になるので足元に注意。それなりの覚悟が必要だ。苦労して久能山の山頂に登れば、末社愛宕神社から富士山を遥拝することができる。 なお、絢爛(けんらん)豪華な社殿など国宝の維持管理には莫大な費用がかかっているとのこと。拝観料やツアー代金の一部は、そうした費用に充当されることを理解しておきたい。