発走機についている瞬間は「死にに行く覚悟」 パリ五輪後、太田りゆの次なる目標は競輪祭での優勝
【オリンピアンとしての誇り】 ――そして11月19日から競輪祭女子王座戦があります。昨年は6着でしたが、どんな印象がありますか。 勝てなくてやっぱり悔しかったですね。私はここで勝てないとグランプリには出場できなかったので、獲るしかないという気持ちで臨みました。昨年は2日目でミスをしてしまって、ギリギリで決勝に乗れたんですが、車番(7番車)も悪くて、位置取りも難しかったなという印象があります。 ――オリンピックに向けてコンディションを上げてきたと思いますが、今はその調子がある程度維持されているという感じなのでしょうか。 ここまでの成績を見る限り、そこまで力は落ちていないと思います。トレーニングもできていないわけではないし、結構追い込んでやっているので、自分の感覚としては力は落ちていないですね。今回はデビューしてから初めてこんなに短期間でいっぱいガールズケイリンを走っているので、やっぱり感覚はこれまでとは違うと思っています。いつもとは違うアドバンテージを持って競輪祭を迎えられるのかなと思っています。 ――競輪祭に向けて取り組んでいるトレーニングはありますか。 自転車競技はギアが重いので、それに合わせたトレーニングが多かったし、体づくりもそうでした。ただ私にとってガールズケイリンのギアは軽いので、回転数を上げるトレーニングをメインにやっています。 ――競輪祭が開催されるのは、小倉競輪場です。400mの室内バンクですが、どんな印象を持っていますか。 室内のほうが好きです。私は風がないほうがいいので、小倉は好きなところです。ただ競輪祭でしか走ったことはなくて、優勝したことはないので、勝ちきれたらいいなと思っています。 ――これからはさらに警戒される選手となります。競輪祭では優勝しか狙っていないと思いますが、どんなレースを心掛けたいですか。 レース中に警戒されて、他の選手たちに私を見てもらうのは、競輪ではある意味、動きやすくなります。私の動き待ちという状態になってくれるとやりやすいので、そこはポジティブに捉えたいです。それから、お客さんみんなに期待される、応援してもらえる選手になりたいと思っています。オリンピアンというプライドも持って走りたいですね。