最高の思い出…全校児童13人でつないだ! 島内一周100キロ駅伝 集落放送でこまめに実況「頑張る姿に感動」 屋久島・永田小
世界自然遺産の島、たすきでつなげ-。鹿児島県屋久島町の永田小学校で恒例の島一周駅伝があった。全児童13人が10時間かけて約100キロを駆け抜け、最後はそろってジャンプでゴール。待ち構えていた地元住民らが温かい拍手で出迎えた。 【写真】世界自然遺産区域の西部林道近くでたすきをつなぐ児童=屋久島町
山村留学制度を導入した1997年に、仲間との交流を深め、思い出づくりにしてもらおうと始まった。体力づくりで毎朝8分間走を習慣付けており、今年は初めて1年生も単独で区間を任された。 駅伝は8日午前6時に学校近くをスタート。辺りは暗く、自動車がライトを照らして先導し、保護者や教職員も伴走して励ました。「涼しい風が緊張をほぐしてくれた。風が背中を押してくれてとても走りやすかった」と2年の高見季成さん。児童は1~1.5キロごとに区切られたコースを交代で走った。 現在地や到着予定時刻を集落放送でこまめに知らせるほど、集落の注目度も高い一大イベント。学校近くで商店を経営する柴信子さん(78)は「いつ帰ってくるかと時計を見ていた。子どもたちの頑張る姿に感動した」。6年の計屋優凪さんは「走るのは苦手だったけど、みんなの応援で頑張ろうと思えて自然に笑顔になった。13人全員でたすきをつなげたことが一番の思い出」と振り返った。
南日本新聞 | 鹿児島