楽天・中島大輔 「もっと成長していかないと」課題を見つめ一軍定着へ/ドラフト下位選手の今
一塁側ベンチで手荒い祝福を受けると、白い歯を見せ喜びを爆発させた。8月2日の西武戦(ベルーナドーム)、ドラフト6位の新人・中島大輔が魅せた。1点を追う5回一死一塁、今井達也の初球を強振し右翼席へ逆転の2ラン。プロ1号が決勝弾にもなり「僕が一番、びっくりしてる感じです。行ってくれっていうぐらいの手応えでした」と再び白い歯を見せた。 【選手データ】中島大輔 プロフィール・通算成績 青学大では4年時に主将を務め、秋のリーグ戦ではMVPを獲得。全日本大学選手権では日本一に貢献した。侍ジャパン大学代表に選出された外野手の魅力の一つは、50メートル走5秒9の俊足。入団後、新人選手を対象に行われた10メートルのスプリント計測では1位にもなっている。足と守備力には定評があったが、パンチ力もあることを証明。「ホームランバッターではないですけど、ホームランは打ってみたいと思っていた」と充実感をにじませた。 1年目の今季は7月上旬に初昇格を果たすも37試合の出場にとどまった。打率.228で10打点。本塁打は1本に終わった。出塁率.258で、盗塁は1つだけ。「課題はまだまだある。もっともっと成長していかないとなって思っています」とまったく満足はしていない。 8月下旬には右肩の違和感のため、二軍落ちも経験。ただ、実戦復帰となった9月10日のイースタン・オイシックス戦(森林どり泉)では2打席連続弾を放った。今江敏晃監督(当時)も「いなくなって尚更、彼の存在は大きいなって感じることはあります」と高く評価した逸材。来季こそ目標である一軍定着を果たし、大きな飛躍につなげる。 写真=BBM
週刊ベースボール