【プレミア12】チャイニーズタイペイに敗れ連覇ならず 井端ジャパンの選手たちが語った大会から得たもの
当然、勝利だけを目指した選手たちは悔しさに襲われているだろう。 だが、運の要素が多くを占める野球という競技で、ここまで勝ち続けたのは"奇跡"のような話だ。たとえば、今季セ・リーグを制した巨人は勝率.566。本来、勝ったり負けたりするのが野球という競技なのである。 もし、戸郷を5回の途中で代えていれば......。 はたして、打率.207の桑原将志(DeNA)を1番で使い続けた采配は正しかったのか......。 試合後の会見ではそのような趣旨の質問が井端弘和監督にぶつけられたが、スーパーラウンドまでは同じ戦い方で破竹の8連勝を飾っている。 もし決勝を迎えるまでに一度でも敗れていたらそうした原因を探るべきだが、最後の一発勝負で負けたあとは相手を讃えるべきだろう。ファイナルラウンド最終戦のレポートでも述べたように、チャイニーズタイペイは打倒日本に並々ならぬ意気込みで臨んできた。その執念が、侍ジャパンを上回ったということだ。 【日本は勝たなきゃいけない】 勝負事に負けていい試合はないが、負けることで得られるものはたくさんある。国際大会27連勝というプレッシャーについて聞かれた坂倉は、こう答えた。 「やっぱり決勝は雰囲気も違います。いろんなものが入ってプレーするのがこの世界ですし、そこは別にひとりで背負うものではないと思いますし。特にプレッシャーはなかったですけど、やっぱり勝たなきゃいけないんだなっていうのは、負けてみて初めて経験できたというか。日本は勝たなきゃいけないっていうのを経験できたかなっていうのはあります」 リードに正解はないなか、打たれたら捕手として責任と向き合う。いろんなチームの投手と組み、日々反省を繰り返した坂倉は2026年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)、2028年のロサンゼルス五輪に向けてこう話した。 「まずはまたチームで頑張らないと、そういう舞台に立てないと思っているので。しっかりもう1回、個人のレベルアップもそうですし、しっかり成績を残せるように頑張りたいと思います」