<わたしたちと音楽 Vol. 49>miwa 変化し続けてきた15年間、これからも挑戦を続けられる理由
女性のキャリアを長い目で見てサポートしてほしい
――今のmiwaさんがキャリア1年目の自分にアドバイスをするとしたら? miwa:そうですね、1年目はいろんなことがいっぱいいっぱいで右も左もわからなくて、とにかく目の前の仕事に全力で臨んでいた感じです。うまくできないこともたくさんあって、悔しくてステージを降りてすぐに泣いてしまったこともありました。経験を積むしかなかったですね。練習はたくさんするほうなので、どんなときも準備を万端にしようと、頑張って練習を続けました。 ――それが15年分積み重なって、今のmiwaさんがいるんですね。では、女性が音楽やエンタテインメントの業界で活躍するにはどんなことが必要だと思いますか。 miwa:そうですね。やっぱり女性のキャリアの中では、 どうしてもお休みをしないといけない期間が誰でも生じると思うんですけど、そういったときにその空白の期間をどうみんなでサポートしていくのかが非常に大事になってくんじゃないかなと思っていて。女性のキャリアを長い目で見て、途切れさせずに活躍し続けられるように、周りのサポートがキーだと思っています。 ――miwaさんは15年のキャリアの中で、慶応義塾大学の大学院で音楽神経科学を学んで2023年3月に修了された ということなんですけれども、大学院でのご経験っていうのは、今の活動にどんな影響があると思いますか。 miwa:年下の同級生と話す機会もあって、学び直したのはとても良い経験になりました。音楽をさまざまな視点から真剣に考えて、科学的に証明しようとしているっていう取り組みがあることを知れたのがすごく嬉しくて。幸せな人生を送るために、音楽が有効に働くことが科学的に立証されていて、音楽の可能性を改めて感じました。私は、研究対象をライブにしたのですが、感動はどうして生まれるのかを研究しました。自分が伝えようとしているものもお客さんに届いているし、お客さんが応援してくれる気持ちやステージを見て感動してくれる気持ちも、ステージにいるアーティストに届いているというのを、改めて実感することができましたね。