「清潔感があれば何色でもいい」「もはや時代の流れ」マクドナルドのクルー“髪色自由化”がいいことしかない根拠 「スマイルあげない」キャンペーンに続く“本当の狙い”とは
いまの学生は、男女問わず、金髪だけでなく、青や緑の髪色をしていたりする人もいるのだが、そういう学生が勉強を怠けていたり、成績が悪かったりするかというと、まったくそんなことはない。 五輪においても、金髪の若手アスリートを目にすることも多くなった。日本選手団の旗手を務めた女子フェンシング・江村美咲さんもそうだった。 江村さんは外見に関して批判されたが、それに対して「自分の好きな自分だったらいいかなと。いろんな意見あると思うけど、自分が一番心地よいことが大事」と答えている。
江村さんの発言からも、若い人にとって、髪の色、あるいは髪型やファッションは「自分らしさの表現」でもあることがうかがえる。 資生堂のメイクアップブランド「マジョリカ マジョルカ」は、「流行より自分らしさを大切にする」若年層向けブランドとして、2003年に誕生している。この辺の時代から、若者が「自分らしさ」を重視するようになり、メイクアップやファッションで「自分らしさ」を表現する時代になっている。 ■海外では「アクセサリーだらけ」「椅子に座って」接客
マクドナルドの発表を見ても、そうしたZ世代の特徴を踏まえているように見える。 筆者はコロナ前、1カ月単位で海外旅行に行っていたが、接客サービスに対する意識が、日本とかなり異なっていることに気付かされた。 ヨーロッパに行ったとき、スーパーのレジや、ホステルのスタッフが、いろいろな髪型、髪色をしていた。中には、いくつもアクセサリーやピアスを身に着けている人もいた。また、彼らは椅子に座って接客をしていた。服装も人それぞれで、制約は少なそうだった。
フランス領ポリネシアを旅した際は、豪華客船に乗ったのだが(一番安い相部屋だったが)、スタッフの服装はラフで、フレンドリーだった。 最初は戸惑ったが、すぐに慣れて、外見や接客のやり方は気にならなくなった。むしろ、日本の接客サービスのほうが、型にはまっていて、窮屈だと感じるようにさえなった。 マクドナルドの場合は、飲食業でもあるから、衛生的であることが求められる。その点で、外見の制約はあるのはやむを得ない。ただし、髪の色や服装は、ある程度自由にしても何ら問題はないように思える。