暖かボアコート、短め着丈で着回す 「ボリューム オン ボリューム」で上級挑戦
連載《プロのコーデ》
そろそろ寒さ対策として厚手のアウターを手に入れたい。2024~2025年冬のトレンドを押さえるなら、見た目にも暖かいボアコートだ。生地やシルエットにインパクトのあるアイテムだが、初心者が手に入れるならどのような一着がおすすめか。また、大人が着こなすコツは。東京・渋谷の代官山エリアにあるセレクトショップ、HAUNT(ハウント)の根本久仁子さんに聞いた。 【写真】プロが提案! オン・オフ2種のコーデ、全身からディテールまでチェック
■毛足に着目 長めゴージャス、短めカジュアル
――ボアコートの人気は感じますか? 「Max Mara(マックスマーラ)が手がける『テディベアコート(ブラウンの起毛生地を採用したロング丈のコート)』が火付け役となり、2023年から注目されています。2024年はさらに需要が高まっており、暑さが残る時期から購入いただいていますね。国内外問わず様々なブランドから、ロング丈やショート丈、マフラータイプのものなど、幅広いバリエーションが提案されています」 ――ボアコートはシルエットや生地にボリュームがあり、難易度が高いと感じます。 「ロング丈は存在感があるので上級者向けといえるでしょう。その一方で、着丈が腰下くらいであれば取り入れやすく、ボトムスとも合わせやすいです。フロントがダブル(前ボタンが2列になった)のものはピーコートのような感覚で着られるのでおすすめです」 「また、大人が着るなら質にこだわるのも忘れてはいけません。素材にこだわったブランドのものは肌触りが良く、見た目にも品があり、幼く見える心配がありません」 ――毛足の長さもアイテムによって異なります。 「毛足が長いほど生地にボリュームが出るので、ボアコートが持つゴージャスな印象が強まります。反対に毛足が短いほどフリースのような感覚で気軽に着用できます」
■ワイドなボトムスと合わせ、ボリューム魅する
――おすすめのボアコートを教えてください。 「日本発のj dot(ジェイドット)が手がける一着です。オフホワイトという色味や、大きめに作られた襟はインパクトがあり、生地の上質さや計算されたパターン(型紙)のおかげで大人らしく着られます」 「当ショップオリジナルのボアコートもおすすめです。腰上くらいのすっきりとした着丈やシックなグレーの色使いなど、初心者が取り入れやすい要素がそろっています。職場によってはビジネスシーンでも着用できるでしょう」 ――ボアコートは存在感のあるシルエットが特徴です。コーディネートを組むコツを教えてください。 「細身のパンツでメリハリをつけるのもいいですが、個人的にはワイドパンツを合わせた『ボリューム オン ボリューム』スタイルに挑戦してほしいですね。ボアコートが腰上くらいの着丈であればバランスが取りやすいです。また、パンツは先に向かって細くなるテーパードのかかっていないストレートシルエットがおすすめです」