日本初 福岡の私立学校で“オーガニック給食”のワケ 「体をつくる時期に安心して食べてほしい」 学校給食として初のJAS認証も取得
テレビ西日本
福岡の私立学校で有機食品を利用した「オーガニック給食」が提供されています。 日本初の取り組みを進めるワケを取材しました。
福岡県筑紫野市にある小中高一貫の私立学校「リンデンホールスクール」。 待ちに待った「給食の時間」です。 生徒たちはカフェテリアでランチを食べます。
メインディッシュは「白身魚のみぞれあん」。 3種の野菜が添えられまるでコース料理の一品のような盛り付けです。 そのお味は? ◆生徒 「おいしいいです。恵まれているなと思う」 ◆生徒 「野菜がしっかりとれてうれしい」
「給食」らしくないメニューがなぜ提供されているのでしょうか? メニューを監修しているのは、この学校の総料理長・杉本幸太さんです。 フランスの一つ星レストランで修業した経歴を持つ杉本さん。 子供たちの「食育」に力を入れるリンデンホールスクールの方針に共感し、2010年から「給食メニュー」の責任者を務めています。 ◆リンデンホールスクール 杉本幸太総料理長 「子供たちが1番体をつくる時期に安心して食べてほしい」
「食べることは生きることー」 この学校では5年前、全国で先駆けて「オーガニック給食」を導入。 化学肥料を使わない有機栽培の米や野菜を使っています。 「有機野菜」は、生産量が少なく価格も高いことから、給食での提供を長期的に続けることは簡単なことではありません。 そんな中、リンデンでは地元の農家と提携することで年間を通して「オーガニック給食」を提供しています。 ◆リンデンホールスクール 杉本幸太総料理長 「本来は、管理栄養士が献立を立ててから、通年で手に入る野菜を注文するが、有機野菜は化学肥料を使わないので、その時々の食材で献立を立てる。そういったやり方もうまくできるようになり実現できた」
この長期的な取り組みが認められ、今年8月、「JAS認証」を取得。 このJAS認証は本来、有機料理専門の飲食店が取得するもので、「学校給食」での認証は、全国で初めてのことです。