年収「500万円」の手取りはどのくらい? 「月30万円」しか入らないって本当?
年収500万円の人はどのくらいの金額を手取りとしてもらっているのでしょうか。年収500万円の手取り額をボーナスあり・なしで、税金や保険料の控除を踏まえて解説します。また、消費金額から生活の余裕や社会全体の割合についても詳しく説明するので、参考にしてください。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
年収500万円の手取り額を計算する方法
給与から手取り額を計算するためには、税金や社会保険料など額面から天引きされている金額の情報が必要です。「所得税」「住民税」「厚生年金保険」「健康保険」「雇用保険」「介護保険(40歳以上)」が給与から差し引かれています。 所得税や住民税の場合「所得金額」から税率が決定し、住民税は居住地域によって変動します。また、厚生年金保険は給与・賞与の9.15%、健康保険料は5%、介護保険料は0.75%、雇用保険料は0.6%が自己負担額の目安です。 これらが差し引かれ、手取りで受け取る額面は「75~85%ほど」になるのが一般的といわれています。そのため、年収500万円の手取り年収は、およそ375~425万円です。
年収500万円の手取り額(ボーナスあり)
厚生労働省が公表した「毎月勤労統計調査 令和6年9月分結果速報等」によると、夏季ボーナスの平均額が45万円前後であることから、1年間の賞与額を90万円と想定し、毎月の給与分を410万円として、40歳未満の人を想定して計算してみましょう。 毎月の総支給額は約34万円で、その手取り金額は25万5000円~28万9000円です。所得税で約9200円、住民税が約1万7000円、厚生年金が約3万1000円、健康保険が約1万7000円、雇用保険が約2000円とした場合、合計で約7万6200円が引かれる計算となります。 同様に、ボーナス90万円のうち67万5000円~76万5000円が手取りとなる金額です。ボーナスを各月に割り振ると、月5万6000円~6万5000円が追加されます。
年収500万円の手取り額(ボーナスなし)
年収500万円の場合、毎月の総支給額は約42万円で、その手取り金額は31万5000円~35万7000円になります。所得税が約1万2000円、住民税が約2万円、厚生年金が約3万8000円、健康保険が約2万円、雇用保険が約2500円とした場合、合計9万2500円が引かれる計算です。 総務省がまとめた「家計調査報告(家庭収支編)2023年(令和5年)平均結果の概要」では、消費支出で総世帯は1世帯当たり平均24万7322円、単身世帯は16万7620円、2人以上の世帯でも29万3997円という結果でした。 さらに細かく見ていくと、3人世帯は31万2567円、4人世帯は32万3324円、5人世帯は34万1971円と、30万円を超えます。 そのため、年収500万円の単身者は余裕のある暮らしができるでしょう。しかし、子どもがいる3人以上の家庭などの場合、年収500万円では余裕のある生活を送ることが難しいようです。