日本でも人気爆発、テイト・マクレーの次世代ポップが絶大な支持を集める5つの理由
カナダの新星、テイト・マクレーが世界中のティーンやZ世代から支持される理由とは? 昨年リリースの2ndアルバム『THINK LATER』が大ヒットを記録。10月末に初来日公演も控える彼女の魅力を、音楽ライター・辰巳JUNKに解説してもらった。 【画像】ブリトニー・スピアーズも認める次世代スター、テイト・マクレーをもっと見る
1. ゲームチェンジャー的アンセム「greedy」
この爽快メロディを耳にしたことも多いだろう。Spotifyチャートで世界一に輝いたテイト・マクレー「greedy」は、K-POPグループ、NewJeansのメンバーも歌って踊った大ヒット曲だ。 「私が求めているのは私自身」「ベイビー 欲張っちゃダメよ」(「greedy」より) リリースから1年半ものあいだ人気を維持している「greedy」は、デート相手に強気な自信を表明するダンスチューン。ミュージックビデオにホッケー場が登場するように、ポップファンのみならず、スポーツファンのアンセムとしても人気になっている。 同曲によってカナダ人女性初のBillboard世界チャートの頂点に輝いたテイト・マクレーが、初来日を10月に控えている。一夜限りの豊洲PIT公演のVIPチケットは即座に完売し、一般チケットものこりわずか。日本でも勢いを見せている次世代ポップスターの魅力を探っていこう。
2. 10代で鮮烈デビュー、ダンスから作詞作曲までこなす多彩ぶり
2003年カナダ生まれのテイト・マクレーは、現在21歳ながら、ベテランの超・実力派パフォーマーでもある。ダンス講師の母のもと育った彼女は、10歳のころから有数のコンテストで受賞を果たしてきたダンサーなのだ。2015年には世界最高峰のベルリン国立バレエ団から奨学金を与えられ、翌年、12歳にしてジャスティン・ビーバーとの共演も果たしている。 ダンサーとして輝かしい未来を約束されていた天才少女は、ある日、もうひとつの才能を開花させた。作詞作曲に夢中になり、自分の部屋の壁にアイデアを書き連ねていくほどの創作意欲を爆発させていったのだ。そして2017年、YouTubeに自作バラード「One Day」をアップするやいなや人気をあつめたことで、契約オファーが殺到。わずか14歳でつくった一曲によって、10を超える有名レーベルによる争奪戦を巻き起こしたのだ。 テイトの凄味は、ミュージシャンとしても多彩であることだ。明るくエネルギッシュな「greedy」とは裏腹に、キャリア初期には、悲しく内省的な「サッドガール」作家として名を馳せた。たとえば、2019年のデビュー曲「tear myself apart」は、ジャンルの看板であるビリー・アイリッシュによって制作されている。日本のファンにも人気を博した「you broke me first」の場合、テイト自身が作曲した繊細な失恋バラードだ。