【動画】道頓堀「グリコ看板(5代目)」ゴールイン、最後は同期に見守られ消灯。16年の歴史に幕/大阪
5代目はん、長い間おおきに―。 大阪市中央区道頓堀の名物として人気の「グリコ看板」が17日、リニューアルのため点灯を終えた。現在の看板は5代目で、両手を広げたおなじみの「ゴールインマーク」と通天閣など大阪らしい建物が描かれているのが特徴。 1998年から点灯しており、看板近くの戎橋付近では大勢の観光客がその最後を見届けようと訪れた。そして、江崎グリコの1998年入社の社員が「同期」の消灯の瞬間を見守り、16年の長きにわたり走ってきた看板は、本当にゴールの時を迎えた。
高さは20メートル、ネオン管を4460本使用
現在の看板は、1998年に登場。高さは20メートル、ネオン管を4460本使用するなど、大がかりなものだった。また、大阪の名物である大阪城、通天閣、海遊館。現看板完成当時は出来て間もなかった大阪ドーム (現・京セラドーム大阪)が描かれていた。 そして、そうした街をグリコの「ゴールインマーク」が走るという演出でネオンが輝き、観光客らの間では「大阪名物」として看板と一緒にツーショット写真を撮る光景が当たり前のように見られている。昨年の夏にはTBSの人気ドラマ「半沢直樹」のワンシーンでも背景に登場、その影響で撮影者がさらに増えたとも言われている。 また、同看板は2003年に大阪城や通天閣などとともに「大阪市指定景観形成物」にも選ばれ、まさに市民らにも認められた「大阪名物」として人気を博している。
同期に見守られ消灯、社員「16年おつかれさま」
そんな看板が、リニューアルのため16年の歴史に幕を閉じることに。消灯前には、同社に1998年入社した複数名の社員も「同期」として看板前に集まり、最後の「ゴール」を見守った。 同社広報部マネジャーの吉本宏さんは「4月に発表してからあっという間でした。弊社のSNSでカウントダウン企画をしたり、多くの方々がこの看板に愛着を持っておられました。16年間本当におつかれさまでしたといいたいですね」と話していた。 また、通りすがりの大阪市内の女性(60)は「いま消えるんかいな。早く来といてよかった。これは5代目かいな。まあ、5代目はん、おつかれさんって言うとくわ」などと話し、記念撮影していた。
次の6代目看板、1日でも早く見せたい
秋ごろには新しいデザインの看板が登場する予定で、その内容は「LEDになる」との情報以外は明らかにされておらず、戎橋付近では「次はなにが出てくるんや?」といった声も聞かれた。 7月には、関西大大学院の宮本勝浩教授がリニューアルによる経済波及効果の試算を発表。その効果は、初年度で大阪府に125億円、全国で291億円にのぼるとの試算を発表するなど、注目をあびている。 看板リニューアル工事は、あす18日から行われ、秋ごろに6代目が登場する予定。看板担当の社員は「もういまは次のことを考えております。1日でも早く、大阪のみなさまに新しい看板をお見せできるよう頑張ります」と意気込んでいた。