『チェイサーゲームW2』主演・中村ゆりか、女優としての核は「感情が冷めてしまわないこと」
女優の中村ゆりかが放送中のドラマ『チェイサーゲームW2 美しき天女たち』(テレビ東京ほか)で菅井友香とW主演を務めている。今年はドラマでの主演が続き、ミステリアスな美女役で存在感を発揮している中村に、女優業での夢や近況を聞いた。(前後編の後編) 【写真】菅井友香とのW主演が話題、中村ゆりか撮りおろしカット【10点】 ──今年は『チェイサーゲームW 』シリーズのほかにも『社内処刑人~彼女は敵を消していく~』(関西テレビ)や『完璧ワイフによる完璧な復讐計画』(MBS)など、ドラマでの主演が続いています。 中村 「この人にお願いしたい」と思ってもらえていることが一番嬉しくて、期待に応えたい気持ちも強くなります。作風も私がやりたい目標に少しずつ近づいているな、と実感しています。 ──女優としての目標とは? 中村 ダークヒーローな女性をやってみたいんです。『LADY~最後の犯罪プロファイル~』での北川景子さんや、『アンフェア』シリーズでの篠原涼子さんのような。クールなんだけど、格好よく人助けをしてしまうキャラクターに憧れていて、そんな役を極められるまでは、このお仕事を辞めるわけにはいかないですね。 ──『社内処刑人』では会社の悪事を暴いていく女性を演じましたし、『完璧ワイフによる完璧な復讐計画』は夫に不倫されて復讐をしていく役でした。今の中村さんのパブリックイメージにも、ぴったりな目標かもしれませんね。 中村 確かに、『チェイサーゲームW』シリーズも好きなテイストの作品です。でも役柄にはこだわらずに、監督やプロデューサーの方から「ゆりかちゃんに合いそう」と思ってくれた役なら、何でも演じてみたいですね、逆に、絶対に無理な役って何だろう……? 妖怪とかでしょうか(笑)。人間でない役以外なら何でもOKです(笑)。 ──そんな中で、女優として大切にしていることは何ですか? 中村 感情が冷めてしまわないことです。初めて台本を読んだ時の感動をそのまま、現場まで忘れないでいたいです。冷めてしまったら演技にも説得力がなくなってしまいます。映画やドラマを見る時も、現場の様子は想像せずにストーリーに入りこんでいきます。 2回目からはいろいろ裏側も想像したくなりますが、やっぱりいつまでも素直に感動できる心が、お芝居をする上で大切だなと思います。 ──今年からフリーランスで活動するようになって、環境も変わったかと思います。 中村 自由なスタイルでお仕事をさせていただいているので、私は今の環境も好きです。昔と変わらず一緒に私を支えてくれる仲間がいて、私を引き上げてくれています。それから、現場でのコミュニケーションもいつも楽しいです。普段一人でいることが増えた分、いろんな職種の人といられる現場が貴重になりました。 ──現場で、新しく実感するようになったことはありますか。 中村 他のセクションのスタッフさんの苦労に、共感できるようになりました。皆さんプロとして仕事をされていますが、私が気づかないところでやりやすいようにサポートしてくれているんですね。 逆に私も、家で台本を必死で読んでいたりと苦労を見せないところもあって。お互いに苦労を見せないでモノづくりをしているんだから、ちょっとしたところでもっと支え合っていきたいなと思っています。 (取材・文/大宮高史)
大宮高史