王者は移籍しても速し。BMWのマルチェッロが予選レースのポールポジション獲得/マカオGTワールドカップ
ラファエル・マルチェッロは、11月15日にマカオで行われたFIA GTワールドカップの予選で、予選レースのポールポジションを獲得した。 TOROレーシング・パワード・バイ・MCGの1号車BMW M4 GT3をドライブしたマルチェッロは、2分16秒509というベストラップを記録。2番手には、チームWRT32号車BMWのドライバー、ドリス・ファントールが0.053秒差で続き、BMW勢がフロントロウを独占した。 スイス出身のマルチェッロは、昨年メルセデスAMG在籍時代の最後のレースで週末全体を制覇しており、これで4回連続でGTワールドカップのポールポジションを獲得したことになる。 30分間の予選セッションは、残り4分でマンダリン・オリエンタル・ベンド出口でルカ・エングストラーが大クラッシュに見舞われ、劇的な幕引きとなった。このクラッシュによりコース上に大量のデブリが散乱したため、セッションは再開されず終了となった。 ポールポジション獲得に充分なほど好調だったマーロ・エンゲルは、メルセデスAMG・チームGMR130メルセデスAMG GT3 Evoで予選3番手、AFコルセSRL83号車フェラーリ296 GT3のアントニオ・フォコは4番手となった。 元GTワールドカップ王者のアウグスト・ファーフスはチームKRCの89号車BMWでトップ5入りを果たし、シェルドン・ファン・デル・リンデの31号車BMW(チームWRT)が6番手となった。 ポルシェ911 GT3 R勢の中ではローレンス・ファントールが最速で、アブソリュート・レーシング25号車のエントリーで7番手、チームメイトのアレッシオ・ピカリエッロが8番手となった。この2台は木曜日のミックス・コンディションのフリープラクティス2セッションで、トップを走っていた。 アウディのチームメイト、リカルド・フェラーとクリストファー・ハーゼがトップ10入りを果たしている。 セッションは、マカオ・ルーキーのローリン・ハインリッヒのアクシデントにより、早々に中断された。ハインリッヒは、シューマッハーCLRTの88号車ポルシェをターン3のバリアでクラッシュさせ、赤旗を出した。 セッション再開から5分も経たないうちに、ジュール・グーノンはメルセデスAMGチーム・クラフトバンブー・レーシングの99号車メルセデスAMGをバリアにクラッシュさせたが、再び赤旗が提示されるのを防ぐために、ピットまでマシンをよろよろと走らせた。 一方、エングストラーの大事故により、セッションは早期に終了した。 FIAの広報担当者によると、エングストラーは膝の痛みを訴えた後、予防検査のため地元の病院に搬送されたものの、このドイツ人ドライバーは重傷を免れたようだ。 しかし、グラッサー・レーシング・チームが運営するこのランボルギーニ・ウラカンGT3 Evo2は、今週末はおそらく走行できないものとみられる。 12周の予選レースは、土曜日の現地時刻13時50分にスタートが予定されている。 [オートスポーツweb 2024年11月15日]