耐火服に引火、やけど 東海第2原発、溶接作業員が入院
日本原子力発電は10日、東海第2原発の屋外にある取水口エリアで溶接作業をしていた協力会社の社員が負傷したと発表した。命に別条はないが、入院したという。 原電によると、9日午後1時20分ごろ、取水口の門型クレーンを解体するため、溶接作業をしていた協力会社の50代男性社員の着衣に引火した。男性は作業の際、専用のマスクやエプロンなどの保護具を身につけ、燃え広がりにくい綿製の耐火服を着用していたが、胸や腕をやけどを負った。解体する門型クレーンは海水ポンプをメンテナンスする際、作業場までの移動に使用していた。竜巻などへの備えを求める新規制基準に対応するため撤去する。撤去作業の中で強度を上げる必要があり、鉄骨を溶接していたという。 作業は負傷した社員を含め5人で実施していた。原電は作業を中断し原因を調査している。再開の見込みは立っていないという。【鈴木敬子】