奨学金って「借金」ですか? 今度結婚するのですが、まだ「200万円」ほどあり相手に伝えるべきか悩んでいます。黙っているのは「騙す」ことになるでしょうか…?
多くの学生が奨学金を利用して大学などに通っていますが、奨学金は基本的に卒業後に返還しなければなりません。奨学金の返還期間は、一概にはいえませんが長期間に及ぶこともあり、結婚した後も返還している人は多くいます。 ▼勤続20年でも年収は「280万円」貯蓄も「30万円」しかないのは少なすぎ!? 転職したほうが良いの? そして、奨学金を利用している人が結婚する際には、奨学金を返還している旨や、残りの金額について相手に伝えるべきか悩む場合もあるでしょう。 本記事では、奨学金を利用している人が結婚する際、相手に対して奨学金を返還している旨を伝えるべきか解説します。
奨学金を利用している大学生は約半数
独立行政法人日本学生支援機構の「令和4年度学生生活調査結果」によると、大学昼間部で日本学生支援機構の奨学金など何らかの奨学金を利用している人の割合は次のとおりです。 ・国立大学:49.8% ・公立大学:57.6% ・私立大学:55.9% ・平均:55.0% 昼間部の場合、国立大学は公立大学・私立大学よりも奨学金を利用している人の割合は少ないですが、それでもほぼ半数は利用しており、全体としては半数以上が利用しています。
奨学金は借金と考える人も多い
奨学金は通常の借金とは異なる性質を持っています。例えば、通常の借金の場合は、借りる側の返済能力を見て、貸す側がお金を貸すかどうか判断します。一方、奨学金の場合、将来的にどれくらいの収入を得られるのかは分かりません。 また、奨学金の中にはお金を返さなくても良い「給付型」のものや、お金の返還は必要なものの、無利子で借りられるものもあります。 とは言え、多くの場合は奨学金を借りた場合、借りた額と同額、もしくは利子をつけてそれ以上の金額を返還しなければなりません。返還が終わるまでは毎月の収入から定期的にお金が減っていくので、奨学金は借金と考える人は多くいます。
奨学金については結婚前に伝えた方が良い
奨学金を借りていて返還中の場合、結婚前にパートナーには伝えるべきなのでしょうか? 2人にはさまざまな事情があるかもしれませんが、基本的には結婚前に伝えるべきです。なぜなら、結婚生活においてお金の問題は非常に重要なためです。 結婚していると、夫婦は一つの家庭となり、現在の生活を営むのはもちろん、将来の生活設計も共有します。その中で、例えば奨学金の返済がまだ総額で200万円残っている場合、2人にとって小さな問題ではありません。 また、もし黙っていても、通帳の記載や普段の生活から、奨学金を借りていたことがバレてしまうことも考えられます。その場合、パートナーからすると「なぜ黙っていたのか」と不信感を抱くきっかけにもなり得ます。 さらに、「奨学金は借金だ。借金があるのを隠すのはもってのほかだ」という考えを持っている可能性もあります。 なお、奨学金について伝える際には、しっかりと返還できていることや、完済の時期なども共有しておきましょう。
まとめ
奨学金は大学生の半数以上が利用していますが、中には卒業後の返還に苦しむ人もいます。借金と捉える人もいる奨学金の存在を隠したまま結婚すると、後々トラブルになるかもしれません。 将来を誓いあった2人だからこそ、今後の生活に影響する奨学金の返還についてはできるだけ早く相手に伝え、お互いに納得したうえで結婚に進みましょう。 出典 独立行政法人日本学生支援機構 令和4年度学生生活調査結果 ※2024/5/1 記事を一部修正いたしました。 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部