中日元オーナーの白井文吾さんを森繁和氏が悼む 一番の思い出は07年日本一での白井オーナーの胴上げ
中日新聞社名誉会長で、中日ドラゴンズのオーナーを務めた白井文吾(しらい・ぶんご)さんが10月29日午後8時、老衰のため死去した。96歳だった。 白井さんは00年から中日のオーナーを務め、4度のリーグ優勝と1度の日本一を達成した。白井さんのオーナーだった当時、中日でヘッドコーチ、監督などを歴任した森繁和氏(69=スポニチ本紙評論家)が、当時のエピソードなどを語って故人を偲んだ。 森氏にとって白井さんは「本当にかけがえのない人。落合さんを監督に招へいして、ドラゴンズを変えてくれた人だと思っています」。最も記憶に残っているのは、07年に日本一を達成した時だという。 11月1日のナゴヤドーム(現バンテリンドーム)の第5戦。日本ハムを相手に山井―岩瀬による伝説の「完全試合リレー」で勝利し、日本一に輝いた。 グラウンドでは落合監督が胴上げをされたが、その後にタイロン・ウッズら外国人選手が「白井オーナーを胴上げしたい」と発案したという。 当時としては珍しいオーナーの胴上げ。森氏はその後に中日監督に就任するが、白井オーナーは「“ありがとうね”と胴上げのことをずっと喜んでくださっていた。その胴上げの写真が遺影になったとも聞きました。やってあげて良かったな、と思います」と振り返った。