【NHKマイルC】ディスペランツァ 優秀な兄姉のさらなる進化版 将来的には芝2000メートルまで広がる予感
「NHKマイルC・G1」(5月5日、東京) ディスペランツァがアーリントンCで初タイトルを手にした時、ターファイトクラブの横山さんは福島競馬場へ出張していたそうだが、後日、美浦トレセンでお目にかかった際に二人で声をそろえた。「やっぱり母のルパン2はすごい」と-。 ダイワメジャー産駒の半姉ルピナスリードは、芝の短距離で4勝。そして、ハービンジャー産駒の半兄ファントムシーフは、昨年の共同通信杯を制して牡馬クラシックを盛り上げた。それに続いた弟ディスペランツァの切れ味には、さらなる進化を感じさせた。 ファントムシーフに関しては以前、当コラムで取り上げた。その際に「ハービンジャーの父ダンシリの母ハシリと、ルパン2の母プロミッシングロードの母アライヴが全きょうだい。つまり、ファントムシーフは実質的な“2×2”」と記して血統に詳しい方からお叱りを受けたのだが、要はこのクロスが濃厚であることをお分かりいただければ幸いだ。 ただ、父がルーラーシップに変わったディスペランツァが持つクロスは、ノーザンダンサー5×5×5。こうなると、母ルパン2のポテンシャルの高さがより際立つ。中距離色の濃い母系を考えれば、将来的には新馬戦から4戦使い続けた芝2000メートルあたりまで幅が広がりそうな予感がする。この先を占う意味でも楽しみなG1挑戦だ。