台風10号の進路予測変わりホームセンター活況 水、非常食、発電機も…防災コーナー急きょ設置
台風10号の接近に備え、鹿児島市内のホームセンターでは26日、防災グッズや水、非常食が売れた。日ごとに進路予測が変わったため、急ぎ来店し、対策を万全にする客が目立った。 【写真】懐中電灯など停電に備えた商品の売れ行きが好調だと説明する店舗従業員=26日、鹿児島市東開町のホームセンターきたやま東開店
宇宿2丁目のハンズマン宇宿店は同日、入り口近くに台風対策用品コーナーを設置。非常用電源や日用品の売れ行きが好調だった。月1台ほど売れる発電機はこの日だけで3台売れた。 同市中山2丁目の主婦窪さとみさん(59)は乾パンを5点購入。「(8日の)地震もあり、防災用品が気になっていた。賞味期限が長くて安心」と話した。 東開町のホームセンターきたやま東開店では、午後7時半の閉店間際まで商品を選ぶ客の姿があった。懐中電灯やポータブル充電器を中心に売れ、この日の売り上げは全体で普段の1.5倍ほどだった。一方、8日の日向灘地震以降、客からの水の注文が相次いでおり、複数のメーカーが同店への出荷を制限している。 宮司好己副店長(56)は「台風が急に進路変更したからか、慌てて買いに来るお客さまが多かった。水や停電に備えた買い物が目立った」と振り返った。 ■気象台「早めの備えを」 台風10号はゆっくりとした速度で北上し、鹿児島県内では猛烈な風や非常に激しい雨が長く続く恐れがある。県や鹿児島地方気象台は早めに備え、外出を控えるよう呼びかけている。
県は、台風や土砂災害への備え方についてホームページで紹介している。風雨対策として、物干しざおや植木鉢などは室内に入れ、飛来物による損壊を防ぐため、雨戸を閉めたり、窓を外側から板でふさいだりするよう注意を促している。 停電に備えて、懐中電灯や携帯ラジオの準備も重要となる。断水を想定し、飲料水や生活用水の確保も欠かせない。飲料用ペットボトルを準備し、風呂に水をためる方法などを勧める。 鹿児島地方気象台は、土砂災害や河川の氾濫などに警戒するよう注意喚起し、「風雨が強まる前に早めに対応してほしい」としている。
南日本新聞 | 鹿児島
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