奇才・田名網敬一の活動を「記憶」をテーマにひもとく。
また、「記憶」をテーマに、未発表の新作に加え、70年代から断続的に記録してきた夢日記やドローイング、関連するインスタレーションを展示し、尽きることのないその創造力の源泉に迫る。
そして、ファッションブランドやミュージシャンとのコラボレーション作品を通して、デザイナーとしての活動にも光を当てる。
また、コロナ禍に描いた約500点以上にも及ぶピカソの母子像や、仏像に着想を得た立体などの近作も展示する。
幼少期の戦争や生死を彷徨った大病の経験を大きなきっかけとし、「人間は自らの記憶を無意識のうちに作り変えながら生きている」という説に基づいて、自身の脳内で増幅される「記憶」を主題に創作活動を続ける田名網。虚実が入り混じる記憶のコラージュのような作品世界を存分に堪能できる、待望の回顧展となるはずだ。
『田名網敬一 記憶の冒険』
〈国立新美術館〉企画展示室1E 東京都港区六本木7-22-2。2024年8月7日~ 11月11日。10時~18時。金・土曜は20時まで。入場は閉館の30分前まで。2,000円。火曜休。
photo_(c) Keiichi Tanaami / Courtesy of NANZUKA text_Aya Hase...