箱根駅伝直前シミュレーション!東洋大と東海大は青学大のV5を阻止できるのか?
7区は3校とも主力を配置している。他の駅伝では東海大・阪口が強いかなという印象だが、区間記録保持者である青学大・林が快走する予感が漂う。いずれにしても、3校とも7区終了時で勝負のメドをつけておきたい。 復路の後半になると選手層の厚い青学大が有利だ。ただし、全日本で区間賞を獲得している“ダブル吉田”を9区、10区に入れているのは気になるところ。青学大は2年連続で7、8、10区を当日変更しており、3年前も8区と10区を入れ替えている。順当なら6区、7区の変更はないため、8~10区で2区間ほどの交代があるかもしれない。東洋大は駒不足の感じが否めず、東海大も9~10区で逆転するイメージは沸いてこない。東洋大が勝つなら7区終了時で、東海大が勝つには8区終了時でトップに立っていないと厳しいだろう。 青学大の5連覇を阻止するには1区でリードを奪うことが最も有効になる。2区以降の選手に「失速」を誘うような重圧をかけることで、リードを拡大できる可能性が高くなるからだ。東洋大と東海大は果たしてそれができるのか。 エース森田が外れる可能性があるとはいえ青学大優位は変わらない。ただし、前回は森田が2区を1時間7分15秒(歴代8位タイ)、往路を制した東洋大も2区相澤が1時間7分18秒で走破している。両校が2区でタイムを下げると、他大学の躍進も期待できる。 特に2区に学生長距離界のエース塩尻和也(4年)、5区に前回4位の山田攻(4年)を配置している順大と、5区の前回区間賞で「山の神」に最も近い男・青木涼真(3年)がいる法大は往路で3強を崩す可能性は十分にある。エキサイティングなレースが見られそうだ。 指揮官たちは決戦が終わるまで“本音”を語らないため、当日変更でサプライズがあるかもしれない。今回はどんなドラマが待っているのか。第95回の記念大会となる箱根駅伝が、まもなく始まるーー。 (文責・酒井政人/スポーツライター)