JBC処分 亀田ジム消滅
この処分により、亀田ジムは、ジム生を集めるなどの活動と同時に、所属する元WBA世界バンタム級王者の亀田興毅、WBO世界バンタム級王者の亀田和毅、亀田大毅は、国内でノンタイトル戦や世界戦だけでなく公開スパーリングでさえ行うことができなくなった。事実上の亀田ジムの消滅である。 JBCは、聞き取りの調査の結果、吉井会長がルール・ミーティングに出席せず、嶋マネージャーの翌日の会見さえ知らないなど、クラブオーナー、及びプロモーターとして実務に関わっていなかったことを問題視。また嶋マネージャーに関しては、忙しくて「負けたら空位」との報道を知らなかったということに疑問があり、仮にそうだったとしても、王者の帰趨(きすう)について無関心であることは、契約ボクサーの利益にを守る責務を果たしていないとした。 JBCは過去15年に50回の処分を下しているが、そのうち6回が、亀田ジムの関係者。直近では、昨年9月に香川で行われた亀田大毅選手のIBF世界スーパーフライ級王座決定戦で、当日計量時刻の変更をマスコミ及びJBCに通知しなかった件で、嶋マネージャーに厳重注意処分を下している。 「ある特定のジムだけに処分が偏っている。JBCとの信頼関係が破綻していると判断せざるをえない」と、JBCは、今回の「負けても防衛」で、混乱を招いた件だけでなく、過去に遡って亀田ジムの姿勢について「ボクシングはビジネス的側面も否定できないが、スポーツマンシップ、フェアな精神に欠けている」と今回の処分理由に加えた。 また、現在、亀田大毅は、IBF同級王座を保持していることになっているが、JBCはローカルコミッションとして、王座防衛の結果を保留にしていることを明らかにした。 今後、JBCが亀田ジムへ下した裁定を受けて、IBFが、同王座の扱いについて、どういう処置を取るのかにも注目される。 これまでは、これらの“ライセンス剥奪”処分が下されても、各種ライセンスの名義借りなどの逃げ道があったが、JBCは、今後は、それらの手法を許さない考えであることも示した。