【高校サッカー選手権】相模原弥栄「まずはニッパツを目指して。ボクらは今でもチャレンジャーです」
10月19日、第103回全国高校サッカー選手権神奈川予選2次予選・3回戦が行われた。日大高と対戦したインターハイ県予選4強の相模原弥栄は終了間際の79分に桑本暖が決勝ゴールを決め準々決勝進出を決めた。 【フォトギャラリー】日大高 vs 弥栄 「疲れました(笑)痺れました」と菅野光裕監督も興奮を隠せないドラマティクな勝利をもぎ取った相模原弥栄。キャプテンの原田泰地と勝利の立役者・桑本暖の2選手に話を伺った。 ―――お疲れ様でした。まずは試合を終わっての感想をお願いします。 原田:前半、思ったより日大が来なくて、結構ビルドアップとか苦戦してたんですけど、 終盤とかタイミングよく出し入れしながら修正して後半に繋げれらたのが良かったです。ただセットプレー、ロングスローとかを多分、日大高が狙っていたんで、そこだけ結構危なかったです。 桑本:入りは結構怖かったんでセーフティにやりました。選手権の緊張感とかもあって、なかなか自分たちのサッカーを出せなかったり、点が入らなくて結構難しい展開だったけど、 最後良いところにクロスがきて、しっかり決め切れたんで良かったです。 ―――お互いに攻め合いながらも点が入らない展開が続きましたが、どんなことに気をつけていましたか? 原田:多分10番に後ろからロングボール出して収めるっていう形だったんで、自分たち(DF陣)がしっかりヘディングで跳ね返してマークの受け渡しもしっかりしました。 桑本:相手が前から来るんだったら、インサイドハーフの自分ともう1人が空くんで、そこをどんどん狙ったり、斜めの裏とか狙っていこうって話をしました。 ―――菅野監督から「狙いをもって展開を広げていった方が、日大の守備は崩せる」とハーフタイムに指示があったようですが、キャプテンでDFのリーダーでもある原田選手としては具体的にはどのような対応をされましたか? 原田:後半、相手も足が止まってきて逆サイドとかフリーだったので、逆サイドに出して揺さぶりをかけて、そこからクロスで点を取りにいきました。 ―――そして79分の決勝ゴールを迎える訳ですが、桑本選手、そのシーンを振り返っていただけますか? 桑本:自分は中で「上げてこいよ」みたいな感じでクロスを待っていたらドンピシャで自分のところに来て、これは決めるしかないなと思ってしっかり狙って決め切りました。 ―――良い時間帯でのゴールでしたが、日大高も諦めなかった。ATも含めての残り時間、激しく攻め込まれましたが。 原田:相手がガンガン来たので、自分たちもちょっと受け身になってしまいました。シュートも打たれましたが、キーパーがしっかり止めてくれて…良かったです。 桑本:あそこは怖かったですね。ラストも残り数分だったんで、クリアとかもっとしっかりできてれば良かったなと思います。 ―――次は準々決勝ですが、そこに向けての意気込みを聞かせて下さい。 原田:次は創英か隼人どっちが来るかわからないですが、もし創英だったら、関東予選でベスト16の時に負けているので、しっかりリベンジできるように1週間やって、隼人だったら隼人は日大のような結構フィジカル重視のチームなので自分たちがそこに負けないようにしっかり対応していきたいです。 桑本:創英には春1回負けてるので、しっかりリベンジ果たして次の桐光まで行ってインハイのベスト4の記録を超えれるように頑張ります。 ―――どちらが来ても攻撃的なチームだと思いますが、どのような対応を考えていますか? 原田:今まで強いチームと何度もやってきたので、ヘディングとかそういうところはしっかりいつも通りやっていきたいです。チームの良いところでもある守備で前から行くところだったり、走って上げられるところだったりが、選手権だと緊張してしまって上手くできてない時があるので、そこはしっかりとやっていきたいです。 桑本:インハイで負けた後に自分たちで自主的に筋トレとかも増やして、みんな練習してきたので、次も結果を出せるように頑張りたいと思います。 インターハイの県予選準決勝では、多くの観客が訪れた等々力陸上競技場で、東海大相模を相手に先取点を奪い主導権を握りながらも、あと一歩のところで全国を逃した相模原弥栄。インタビューの最後、キャプテンに「インハイはチャレンジャーとして挑んでベスト4まで勝ち上がりましたが、この選手権は?」と尋ねると「今もチャレンジャーです」とキッパリ。その揺るぎない気持ちをパワーに変えて、相模原弥栄はまずはニッパツをめざし、準々決勝に挑む。 (文・写真=西山和広)