広島・新井監督、就任2年目で2度目の行動 マウンドの島内の肩ポンポン…背中で見せた「勝利」へのメッセージ
◇29日 巨人1―2広島(東京ドーム) 広島の新井貴浩監督(47)が就任2年目で2度目となる行動に出た。1―0で迎えた8回の守り。セットアッパーの島内が2四球を許すなどで1死満塁を招くと、ベンチを出てマウンドへと歩み寄った。 円陣の中で島内の肩をポンポンとたたきながら「打たれてもいいから思い切って腕を振って、ど真ん中に投げてこい」といった内容を語りかけた。 島内は「監督が来て、いったん間をつくってくれた分、どうしても抑えたかった」と意気に感じた。迎えたヘルナンデスに対し、150キロ台後半のストレートで3球勝負。最後は一、二塁間に打たれ、飛びついた一塁の堂林のミットから白球がこぼれて適時内野安打となったものの、何とか同点で食い止めた。 マウンドの投手に新井監督が直接声をかけたのは今回で2度目だ。1度目は昨年4月20日の阪神戦(甲子園)。苦しんでいた守護神の栗林を激励し、勝利で終えた。 指揮官がグラウンドに見せた大きな背中が「勝つ」という何よりのメッセージ。直後の9回、チームリーダーの菊池が左翼へ勝ち越しソロを放ち、最後は、前日の試合でサヨナラ弾を浴びた栗林が1点を守り切った。 「本当ウチらしい全員野球で勝ち切った試合だったと思います」と新井監督。3連勝後の連敗は阻止したほか東京ドームでは5試合目にして初勝利を挙げ、3位に後退したライバル阪神に4ゲーム差をつけた。
中日スポーツ