Moto2佐々木歩夢選手、再びチャタリングに苦しむも13位でポイント獲得【MotoGP第18戦タイGP】
良い状態でペースを上げるも、車体に課題が残る
MotoGP第17戦オーストラリアGPに続き、第18戦タイGPでもMoto2クラスのルーキーである佐々木歩夢選手(ヤマハVR46マスターキャンプ・チーム)は初日から良い状態で走れていました。土曜日には初日の問題を改善してさらに前進、午前中のプラクティス2では22番手でQ2へのダイレクト進出を逃したものの、その後行なわれた予選Q1では4番手に入り、Q2進出を果たします。 【画像】2024年シーズンのMoto2クラスに参戦する佐々木歩夢選手を見る(8枚)
Q2では新品タイヤが1セットしか残っていない状況でしたが、うまく小椋藍選手(MTヘルメット - MSI)の後ろについてタイムを記録し、Moto2クラスでの自己ベストの予選順位となる12番手を獲得しました。 「ペースも悪くないです。オーストラリアではトップ10争いで転んでポイントが獲れなかったので、明日は集中してトップ10を目指して頑張っていけたらいいなと思います」と、佐々木選手はレースに向けて意気込んでいました。 日曜日は朝から雨が降り、その後止んだものの、Moto2クラスの決勝レース前に再び雨が降るという天気になります。ただ、全ライダーがスリックタイヤを履く路面状況ではありました。 佐々木選手はレース序盤に9番手を走行します。しかしその後、順位を落として13位でレースを終えました。Moto2クラスで2度目となるポイント圏内でのゴールを果たしています。なお、Moto2クラスの決勝レースは途中に降りだした雨により、21周目に赤旗終了となりました。
後退した理由は、チャタリングです。佐々木選手はオーストラリアGPでも、リアブレーキを使うとチャタリングが出る、という現象に苦しみました。このときは、チャタリングによって走りを変えざるをえず、それが転倒の原因になっています。 「今週いい感じで走れていたんですけど、レースではまたチャタリングに苦しんでしまいました。この問題がここ4戦続いています。チャタリングがなければ5~6番手のグループにはついていけたと思うのですが。改善できるように、次のレースに向けて集中したいです。ただ、スピードは上がってきていると思います」 次戦、第19戦マレーシアGPは、11月1日から3日にかけて、マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで行なわれます。 ■Moto2クラスとは…… Moto2クラスは、トライアンフ「ストリートトリプルRS」の排気量765ccの3気筒エンジンをベースに開発されたオフィシャルエンジンと、シャシーコンストラクターが製作したオリジナルシャシーを組み合わせたマシンによって争われる。タイヤは2024年よりピレリのワンメイクとなった。クラスとしてはMotoGPクラスとMoto3クラスの中間に位置する。
伊藤英里