最優秀賞に兵庫の純米吟醸 ロンドンで世界的品評会
【ロンドン共同】英ロンドンで9日、世界的なワイン品評会、インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)の日本酒部門の最優秀賞「チャンピオン・サケ」が発表され、都美人酒造(兵庫県南あわじ市)の純米吟醸「都美人 太陽」が選ばれた。主催者によると、兵庫県の酒が同賞を受賞するのは初めて。 授賞式には同酒造の杜氏、家修さん(69)が出席。石川県出身の「能登杜氏」で、昨年10月から都美人酒造で酒造りに従事。今年1月1日の能登半島地震で実家が被災し、受賞後の会見では「能登への思いを込めて造った。(受賞が)能登杜氏らみんなの励みにもなれば」と喜びをかみしめた。 阪神・淡路大震災を経験した兵庫県から、被災地に多くの支援があったと感謝し「今回の受賞が恩返しになる」と笑顔で語った。「都美人 太陽」は兵庫県の米を使い、伝統的な技術「山廃仕込み」の火入れ原酒。 優れた蔵元「サケ・ブリュワー・オブ・ザ・イヤー」には、新沢醸造店(宮城県大崎市)が3年連続選出。2011年の震災で蔵が全壊した後、新たな場所で再開した。