「ヴァレンティノ」メンズ&クチュールのショー見送り 後任に“白紙の状態”提供?
22年11月に「グッチ」を退任した後、ミケーレの将来についてはさまさまな憶測が飛び交い、具体的に「フェンディ(FENDI)」や「ブルガリ(BVLGARI)」「ジバンシィ(GIVENCHY)」などのブランドがウワサに上がっていた。これらのブランドはすべてLVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)の傘下にある。ミケーレは次のステップとして、退任した「グッチ」の親会社であるケリング(KERING)のライバルLVMHを選ぶだろうと思われてきた。
一方ケリングは、「ヴァレンティノ」の親会社であるカタールの投資会社メイフーラ・グループ(MAYHOOLA GROUP以下、メイフーラ)の株式の30%を保有し、今後「ヴァレンティノ」の株式の100%を取得するオプションを保有している。このため「グッチ」を突然去ったミケーレが「ヴァレンティノ」に加わるのは難しいとみる向きもある。しかし情報筋によれば、ピッチョーリの後任として彼を熱望しているのは、メイフーラのラシッド・モハメド・ラシッド(Rachid Mohamed Rachid)最高経営責任者(CEO)と、「ヴァレンティノ」のヤコポ・ヴェントゥリーニ(Jacopo Venturini)CEOという。