アメリカン航空、737 MAX 10とA321neo計170機発注 E175も90機
アメリカン航空(AAL/AA)は現地時間3月4日(日本時間5日)、エアバスA321neoを85機、ボーイング737-10(737 MAX 10)を85機の小型機170機と、リージョナルジェット機のエンブラエル175(E175)型機90機の合計3機種260機を発注すると発表した。737-10を同社が発注するのは初めて。米国国内線や短距離国際線に投入する機材で、上級クラス席の供給を拡大するとともに機材調達の安定化を図り、今後10年間の成長を支える。 【画像】アメリカン航空の737 MAX 10とA321neo、E175 737-10は737 MAXファミリー最大の機体サイズで、85機の新規発注に加え、標準型の737-8(737 MAX 8)を30機発注変更し、合わせて115機の737-10を発注する見通し。今回の契約には、737-10を75機追加発注するオプションも含まれる。 機体の安全性を製造国の当局が認める「型式証明(TC)」の取得が遅れており、アメリカン航空は「認証取得を心待ちにしている」とコメント。デルタ航空(DAL/DL)が2022年7月に737-10を100機発注した際は、納入遅延時に737 MAXの他機種へ移行できるなどの内容が契約に盛り込まれており、今回も737-10の同様の対応策が盛り込まれているとみられる。 A321neoは追加の確定発注。アメリカン航空は、2019年2月にA321neoを初受領し、1月31日時点で70機が引き渡されている。世界最大のA320ファミリーを運航する航空会社で、A321(ceoとneo)だけでも世界最大となり、北米最大のA321neoの顧客となっている。 E175は90機を確定発注し、43機分の追加購入権も獲得。2クラス76席仕様で引き渡される見通しで、アメリカン航空は10年後までに座席数が1クラス50席のリージョナル機を退役させる。運航はグループの航空会社が担う。 また、アメリカン航空は既存機の改修も実施すると発表。2025年からA319(3クラス128席:ファースト8席、メインキャビン・エクストラ24席、メインキャビン96席)とA320(3クラス150席:ファースト12席、メインキャビン・エクストラ18席、メインキャビン120席)の客室仕様を刷新し、米国内線ファーストクラスの座席数を増やす。新シートを採用し、全席に電源を設置するほか、オーバーヘッドビン(手荷物収納棚)を大型化する。新仕様機のファーストは、A319が12席、A320が16席になる。
Tadayuki YOSHIKAWA