日鉄物産システム建築が「建設業界における2024年問題の影響」調査。9割以上で人手不足深刻化、システム建築が解決に貢献
日鉄物産システム建築(社長・生井敏夫氏)はこのほど、ゼネコンを中心とした会員組織「日鉄物産システム建築会」を対象とした「建設業界における2024年問題の影響に関する調査」を実施した。調査では約9割が「事業活動に影響がある」と回答。また、9割以上が「以前にも増して人手不足を感じるようになった」と回答するなど人手不足の深刻化が浮き彫りとなった。一方で省力化を実現するシステム建築が「人手不足問題の解決策の一助になり得る」と95%が回答するなどシステム建築が建設業界の課題解決へ貢献する製品であることが改めて明確となった。 調査は会員企業1500社のうち780社、1037人が対象。今年4月の建設業界への働き方改革関連法の適用により生じる「2024年問題」の実態を把握するために行われた。調査では87%が「事業活動に影響がある」と回答。「影響がない」と回答した13%も「現時点ではまだわからない」というコメントが多く、今後の影響への懸念がにじむ。また、法適用からの変化として93%が「以前にも増して人手不足を感じている」と回答し、時間外労働規制により労働時間が縮小したことで労働力不足に拍車をかける形となったことが読み取れる。 人手不足が引き起こす負担についての回答では「人件費の増加」が最も多く72%、次いで「工期の長期化」が64%、「人材の採用難・育成の負担」が53%となった。こうした中、規格化された建築部材により合理的な設計が可能で、高い品質を維持しながら現場の省力化や低コスト、短工期を実現できるシステム建築は95%が「2024年問題」解決の一助となり得ると回答。最大の魅力は41%が工期短縮、次いで38%がコスト削減と回答しており、期待感の高さを示すとともに時代に求められる工法である証左ともなった。 廣本英雄営業管理センター長は「コメントの中には『人が足りなくて受注できない案件がある』との悲痛な声もあり、人手不足の問題に業界全体が直面している様子がうかがえる。現場の省力化を実現するシステム建築は現代の多様なニーズに対応できる工法として多くの建設会社や設計事務所から支持されている。今後も建設業界の課題解決と発展に貢献していきたい」としている。