ユニリーバ、AIを活用したフレグランスの研究開発事業に1億ユーロを投資
米投資会社ジェフリーズ(JEFFERIES)は、「実際AIはフレグランス創作の参入障壁を下げるのに役立っている。同社が作ろうとしているようなフレグランスに、AIは上手く機能するはずだ」と述べる。一方で、「リンゴの香りの床用洗剤は高級フレグランスよりも洗練されていないが、コストへの貢献性は高い。同社の新商品に、名だたる調香師を起用することのマーケティング価値は限定的だ」と指摘。
ロレアル(L’OREAL)はヘアカラーの色の開発にAIを活用しているほか、同社内の専門家は研究者向けにオーダーメードのAIツールも開発している。エスティ ローダー(ESTEE LAUDER)は処方の安定性を数日で予測したり、試験管内でのデータからSPFの潜在的な数値レベルを調査したりするのにAIを活用している。ジェフリーズは、「ユニリーバは同業他社に追いついただけともいえる」と付け加える。同社がフレグランスの研究開発を発展させるために1億ユーロを投資するという決定は、ブランドが市場シェアを拡大するために社内の人材を活用するという、よりマクロな傾向も示している。