中日の与田監督を直撃!「根尾の開幕スタメンはありますか?」
中日のスーパールーキーの根尾昂(18)の調整がペースアップしてきた。キャンプイン直前に右足のふくらはぎを痛めキャンプは沖縄・読谷での2軍スタートとなったが、3日連続で屋外フリー打撃をするなど順調に回復、今日14日からの第3クールのどこかで、すべての通常メニュー合流が予定されている。与田剛新監督は、根尾をどう使うつもりなのか。その本音に迫った。
「現状、根尾の開幕(スタメン)は考えられない」
屋外でのフリー打撃で、そのベールを脱いだ根尾のバッティングは見るものを魅了する。ある評論家はイチローのようだといい、あるOBは高橋由伸を彷彿させるといい、某スコアラーは、ヒット打ちの職人、篠塚和典に重なると評した。ホームランバッターではないが、そのバッティングはセンスの塊で、今すぐプロの打席に立たせても何かをしそうな雰囲気はある。1月23日に軽い肉離れを起こした右のふくらはぎも順調に回復。今クールでは、これまで封印していたベースランニングやダッシュなどのメニューも加え、いよいよ全部の通常メニューを消化できそうな方向である。そうなると気になるのが、その後の起用法だ。 与田監督にズバリ聞いた。 ――監督として根尾をどうしたいのですか? 「どうしたい? 戦うレベルにまだないから判断のしようがないですよね」 ――報道では与田監督が一軍で見たいと切望しているとか? 「動きを直接、確認できれば、そりゃ一番いい。でも、誤解してもらうと困りますが、焦らせるために上げろという話をしているわけではない。順調に回復しているというから、上で見られるならありがたい、という話をしただけ。1日でも早く見たいというのが本音ですよ。監督なら誰でも、そう思うんじゃないですか。上で見られるということは、彼が元気な姿になっているということですからね」 ――なるほど。その手順は? 「まずは、2軍から、もう大丈夫です、という推薦があってからです。2軍のスタッフに任しているわけで、小笠原2軍監督にも、そういう話をしています」 ――無理をさせるつもりはないんでしょう? 「体を少しでも何か気にしなければならない動きであるのならば絶対に無理はさせません。よく、タツ(立浪和義)が入ってきたときの、宇野(勝)さんとの競争と、(根尾と京田の競争が)比較されますが、状況が違いますからね」 ――というと? 「タツが入ってきたとき、確か宇野さんは12年目の選手でした。でも京田(陽太)は3年目の選手です。チームとしては、根尾と京田の2人をしっかりと育てなければなりません。でも2人を同時にショートで使うのは無理なわけですから、争いも何も、今は、京田をショートのレギュラーで使うことしか考えていません。当然のことですよ。根尾は、動きを見られるレベルにないわけですから」 ――根尾をここから開幕スタメンに引き上げる構想は考えられない? 「現状、開幕を考えることはできないですものね。彼の先のことは考えています。何年後にどういう選手、立場になって欲しいということですね。でも、今、開幕で根尾を使うためだけに、どうするか、というような考え方は持っていません」